巨人阿部2軍監督「怒られた」 “鬼軍曹”へ送られた原監督の助言とは

阿部2軍監督「期待する若手はいない」発言に原監督から助言「叱咤する時はツバをゴクッと……」

 昨季まで常勝軍団を引っ張ってきたとはいえ、まだまだ新米監督。キャンプ前、原監督から「好きなようにやりなさい」とファームを託されたが、指揮官としての“説教”もあったという。昨秋に「期待する若手はいない」と発言したことについてだった。

「(若手への)メッセージとして言ったつもりなんだけど、(原監督から)怒られたよ。『監督として叱咤する時はツバをゴクッと飲んでから考えて発言しなさいと』。(原監督へは)『すみませんでした』と」

 19年間の現役時代に長嶋茂雄監督、堀内恒夫監督、原辰徳監督、高橋由伸監督に従えた。常勝を宿命付けられた指揮官の中でも、一番影響を受けたのは原監督だ。

「原さんが一番長かったからね。原さんの勝つ、勝ちたい執念はすごい。現役終わってから気づいた。勝つためなら手段を選ばないし、すごい勝負師だなと思ったね。(村田)修一が何回も代えられていたじゃん。ちょっとダメだったら、スパッと。それを1軍でできるんだから。主力をパンと1打席で代えて……。その決断ができることがすごいよね。なかなかできないこと。『自分が責任を取る』と思ってやっていることだろうから」

 このキャンプでは8時の首脳陣ミーティングに始まり、17時過ぎまで続く個別練習にも熱心に付き添っている。イースタン開幕となる3月14日の西武戦(ジャイアンツ球場)も迫っている。

「選手の時よりグラウンドに長くいるな……。こんな長くいたことはないよ。秋はきつかったけど、もう慣れた。全然疲れない。本当に毎日充実しているよ」

 巨人の次世代を支える人材を育てる――。熱い思いが阿部2軍監督を突き動かしている。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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