ダルビッシュ、球界のファン離れ危惧 サイン盗み終息は「トロフィーとかを取らないと」

スプリングトレーニングで調整を行うカブス・ダルビッシュ有【写真:盆子原浩二】
スプリングトレーニングで調整を行うカブス・ダルビッシュ有【写真:盆子原浩二】

終息の兆しが見えないサイン盗み問題「クリアにしないと野球のファンの人たちも離れていく」

 カブスのダルビッシュ有投手が20日(日本時間21日)、終息の兆しが見えないアストロズのサイン盗みについて「トロフィーとかを取らないと終息に向かうことはないと思う」と自身の見解を語った。

 アリゾナ州メサで行われているスプリングトレーニングで調整を続けるダルビッシュ。16日の米メディアのインタビューでは「オリンピックでは、選手が不正行為をすると、彼らは金メダルをもらえないよね? けど、アストロズは依然として世界一の称号を保持している。僕はそれに違和感を覚える」と疑問を抱いていた。

 ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジ外野手もダルビッシュの私見に同調するなど、これまで田中将大、前田健太、そして多くの選手たちがサイン盗みについて疑問符を投げかけていた。

 この日、ダルビッシュはサイン盗み問題の終息に必要なことを問われると「いわゆるトロフィーとかを取らないと終息に向かうことはないと思う」と自身の見解を語った。アストロズがワールドシリーズ制覇の称号を保持していることがファン、選手、メディアが納得できない一つの理由であることを言及した。

 アストロズファンもチームから離れていくことも懸念されるが「可能性はある。ヒューストンのファンの人でも残念に思っている人もいっぱいいると思う。クリアにしないと野球のファンの人たちも離れていく可能性もある。皆、納得するのはそこだと思う」と、球界全体のファン離れに危機感を抱いている様子だった。

 2017年ワールドシリーズでアストロズはドジャースと対戦。当時ドジャースに在籍していたダルビッシュは第3、第7戦に先発したがいずれも2回持たずに降板、チームも世界一を逃し当時は批判を受けサイン盗みの“被害者”になっていた。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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