鷹・東浜、開幕投手に意識なし「置いていかれてる感」 4被弾も「悲観してない」

ソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】

29日の阪神戦で先発も、全て変化球で4発浴びる「曲がり球の精度が課題」

■阪神 5-4 ソフトバンク(オープン戦・29日・PayPayドーム)

 ソフトバンクは29日、改称されたPayPayドームで阪神とオープン戦を戦い、4-5で敗れた。開幕投手候補に挙がる東浜巨投手は4本のソロ本塁打を浴びて4回5安打4失点だった。

 2回に先頭のサンズにカットボールを左翼スタンドに運ばれてソロ本塁打を被弾。3回にも高山にカットボールを右翼席に運ばれた。4回にはカーブを捉えられて、サンズに2打席連発を許すと、大山にもカーブをスタンドに運ばれた。

 4回を投げて4被弾。いずれも甘くなった変化球をスタンドに運ばれた。右腕は試合後に「曲がり球が指にかかっていない。ああいう風に甘くなると本塁打になる。真っ直ぐ、シンカーは感覚がいいので、曲がり球の精度が課題になる」と語り、4発を食らったカーブとカットボールを今後の課題に掲げた。

 千賀が右前腕部の張りを訴えて調整が遅れている。開幕投手の大本命の回復が不透明で、2017年の最多勝投手も代役の候補に浮上する。工藤公康監督も「候補であることは間違いない」と語るものの、東浜本人にはそこへの意識はない。

 周囲の声を他所に「(開幕への)思いはないですね。周りが言っているだけで、置いていかれている感があります」と本人は苦笑いを浮かべる。昨季途中に右肘の手術を受け、そこからの復帰を目指す今季。「手術明けですし、1年間投げることを目指さないといけない。開幕投手とか考えていられない」というのが本心だろう。

 この日の投球に関して悲観するところはない。あくまでも、シーズンに迎えた調整の段階で真っ直ぐ、シンカーの感覚は良好。「反省するところはありますけど、普段しない配球だったりしたところもある。まだ修正する余地がありますし、悲観はしていないですね」。まだオープン戦。打者を抑える投球というよりも、色々と試しながらの投球に取り組んでいる。

「1年間通してやるために、いまやるべきことをやっている。開幕投手へのこだわりはないです」と東浜。千賀の復帰の見通しが立たない以上、東浜が開幕投手の有力な候補であることは間違いない。それでも、東浜は1年間、ローテの中で戦い抜くことだけを見据えている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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