元日ハム・バースも“被害者” サイン盗みに恨み節「やったことは必ず返ってくる」

2017年にはレンジャーズに所属していた元日本ハムのアンソニー・バース【写真:Getty Images】
2017年にはレンジャーズに所属していた元日本ハムのアンソニー・バース【写真:Getty Images】

日本球界からMLB復帰直後にサイン盗み被害…2016年に日本ハムで活躍

 アストロズのサイン盗み騒動は、自身のワールドシリーズ制覇という名誉を汚したことよりも、もっと大きなインパクトを球界や選手に与えている。米メディア「ブリーチャー・レポート」は日本ハムで2016年にプレーしたアンソニー・バース投手も“被害”にあったことを伝えている。

 バースは2015年にレンジャーズでプレーし、オフにはマリナーズへトレードとなったが、2016年1月に自由契約に。そして、その年は日本ハムでプレーするために来日し、先発14試合を含む37試合に登板。8勝8敗、防御率3.65とした。NPBでの1年間を終えると、2017年は再びレンジャーズとマイナー契約。4月にはメジャーのマウンドへ戻っていた。しかし5月2日に受け取った電話が人生を変えたのだという。

 3Aの試合の後、テキサス州のオースティン郊外のアパートに戻ったバースに、メジャー昇格の知らせが届いたという。メジャー人生でマイナーと行ったり来たりをしていたバースにとってそれは喜びの電話で、翌日の試合のために、夜中にもかかわらず約3時間車を運転してヒューストンに向かったという。しかし翌日には再びオースティン郊外のアパートに逆戻りすることになったのだ。

 当時、アストロズ戦に登板したバースは2ランを浴びるなど2回2/3イニングを投げ4安打3失点と炎上し翌日にマイナー降格を告げられた。

 バースは当時を振り返り「レンジャーズは、彼ら(アストロズ)が何をしていたのか、知っていたんじゃないかってなんとなく思うんだ。彼らは、その試合に投げさせるためだけに僕が必要だったんだろうって」と語った。待望のメジャー昇格が負け試合の“穴埋め”だったと解釈したようだが、サイン盗みが発覚し状況は一転することになる。

サイン盗み騒動の後、妻のシドニーさんに指摘され“悪夢の1日”を思い出したという

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