ダルビッシュは「普通ではない」米メディアが“称賛”する右腕の取り組みとは

カブス・ダルビッシュ有【写真:AP】
カブス・ダルビッシュ有【写真:AP】

米メディア「ジ・アスレチック」は昨季後半戦からの好投を支えるダルビッシュの頭脳に注目

 カブスの開幕投手への期待が高まっているダルビッシュ有投手。メジャー9年目を迎える33歳右腕を支えているのが、チームのスカウティングデータベース「アイビー」を駆使した“頭脳”だという。米メディア「ジ・アスレチック」が伝えている。

 ダルビッシュは実戦初登板となった2月29日(日本時間3月1日)のブルワーズとのオープン戦で最速98マイル(約158キロ)をマーク。先頭打者弾を許したが、2回3奪三振無四球、2安打1失点と危なげない投球を見せた。同メディアは「ユウ・ダルビッシュは普通の投手ではない。普通でないところは、向上するために近年取り組んでいる方法である。ダルビッシュはデータの解釈についてカブスの研究開発部門やコーチだけに頼らず、自身で読み解く方法を学んでいる」と右腕のエピソードを伝えた。

 昨季は前半戦で苦しんだものの、後半戦は防御率2.76と好投。81回2/3で118奪三振、わずか7四球という圧巻の投球だった。この好投を支えたのが「アイビー」だったという。記事では「あるアイビー使用者たちは、ダルビッシュが自身で適切にデータを読み取って駆使しようとする意欲はユニークだと語った。そうした意欲があるだけでなく、ほぼ指導なしで学んだことを活かして実際に向上させることができる。それは極めて珍しいことである」と伝えている。

 その学ぶ姿勢はオフも続いたという。昨季の対右打者は打率.181と封じ込めたが、対左打者は打率.243。記事によると、ダルビッシュは左打者へのフォーシームの改善を試みたという。そこで左打者から安定して空振りを奪うアストロズのバーランダー、ヤンキースのコールに着目。フォーシームの回転効率を上げるために握り方を改良。オープン戦初登板で手応えをつかんだという。記事は「最高中の最高の選手を手本に直球を調整した。そして今、彼はもう1度、その中に名前が挙がるようになることを望んでいる」と期待を込めた。

 チームメートの通算190勝左腕レスター、技巧派ヘンドリックスからも今季の開幕投手と期待されている。次回登板は5日(日本時間6日)の古巣レンジャーズ戦。シーズン開幕前だが、ダルビッシュの快投を期待したくなる。

(Full-Count編集部)

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