真の“育て上手”はどの球団? 育成→支配下の輩出数から見る12球団の“育成力”

育成選手の指名数トップは巨人の73人、ソフトバンクはこれに次ぐ65人

 2005年に始まった育成ドラフト。2019年のドラフトで15年が経過したが、その間で12球団で最も育成選手を指名してきたのは巨人の73人。ソフトバンクはこれに次ぐ65人だ。もともとは育成選手といえば、巨人だった。初年度の2005年に指名された山口鉄也が球界を代表するセットアッパーとなり、その後も松本哲也や隠善智也らが入団し1軍の戦力となった。

 ソフトバンクが本格的に育成選手の獲得に舵を切ったのは2010年から。その後の育成選手輩出の鍵となる3軍制の導入がキッカケだった。その2010年に千賀や甲斐らが入団。その後は毎年、5人から多い年で8人を指名してきた。2010年からは10年間で57人。これは巨人の53人を上回る。

 この2球団が群を抜いて指名数が多く、楽天、ロッテの27人、オリックスの26人、広島の23人、中日の22人と続く。では、指名した育成選手の中で支配下に登録されるまでに成長を遂げた選手は、それぞれの球団で何人いるのか。

 支配下昇格を勝ち取った数が最も多いのはソフトバンクの21人で、巨人の20人が続く。割合でいえば、ソフトバンクが32.3%、巨人が27.4%となる。ソフトバンクでは約3人に1人、巨人では約4人に1人が支配下への切符を掴んできた。そのほかの10球団に目を移すと、ロッテの9人、DeNAの8人がソフトバンク、巨人に次いで多い。

 昇格の割合が高いのは西武で55.6%。ただ、西武はこれまで育成でわずか9人しか指名しておらず、そのうちの5人が支配下になっている。これに続くのがDeNAで47.1%、ヤクルトの40.0%となる。

60打席or30投球回をクリアした選手はソフトバンクが11人と12球団でトップ

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