サイン盗み訴訟でア軍が“公平”求めて裁判官変更要求 元ロッテ右腕が訴え

2017年ブルージェイズに在籍していたマイク・ボルシンガー【写真:Getty Images】
2017年ブルージェイズに在籍していたマイク・ボルシンガー【写真:Getty Images】

不正をして訴えられたのに…「公平ではないと主張するのは皮肉なもの」

 元ロッテのマイク・ボルシンガー投手が、アストロズのサイン盗みで被害を被ったとしてオーナーのジム・クレイン氏を相手に民事訴訟を起こした。訴訟はロサンゼルス郡上位裁判所で取り扱われるが、地元紙「ロサンゼルス・タイムス」によると、アストロズは裁判官の変更を求めているという。

 ボルシンガーは2017年当時ブルージェイズに在籍。サイン盗みの伝達方法となった“ゴミ箱音”が54回鳴ったとされる8月4日のアストロズ戦に4回途中から3番手で登板したが、1/3回を4安打3四球4失点と大炎上。これがメジャー最後の登板となった。訴訟では賠償として、アストロズが2017年にワールドシリーズを制覇した際のボーナスに当たる約3100万ドル(約34億円)の寄付や支払いを求めている。

 アストロズの代理人の1人であるハリー・ミトルマン氏は、この件の担当裁判官では、アストロズが「公平な裁判」を受けることができないと考えているとし、裁判官の変更を求めたという。同紙がサンタモニカにある法律事務所のパートナー弁護士マイク・カンプ氏に取材したところによると、そのような要求は通常認められ、新しい担当裁判官が決まるまで、数週間保留となるようだ。

 ボルシンガーの代理人を務めるベン・マイゼラス氏は「アストロズがその特定の裁判官に対し、そのように感じた理由は分かりません。しかし、あらゆるルールを破り、不正をしてワールドシリーズ制覇を果たしたチームが、ランダムに割り当てられた裁判官が自分たちにとって公平ではないと主張するのは皮肉なものですね」と痛烈批判。今回は“ルール通り”の要求ではあるが、またも反感を買うこととなってしまった。

(Full-Count編集部)

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