【私が野球を好きになった日17】ダイエー日本一に惚れた 書道家・原愛梨さんが描く王監督胴上げ
「私たちは野球を忘れたわけじゃない。選手、球団がある限りずっと応援しています」
当時の推しメンはマリナーズでも活躍し、ホークスの歴史に残るレジェンドとなった城島健司捕手(現会長付き特別アドバイザー)だったという。「当時は城島選手が好きでしたね。バッターもできて、キャッチャーもできる。強いし、なんでもできるところに惹かれましたね。父も姉も城島さんのファンでした」と振り返る。
そして、原さんをさらに野球にのめり込ませることになったのが、ソフトバンクの2軍本拠地タマスタ筑後との出会いだった。福岡・大川市のPRレディーになり、タマスタ筑後で行われたイベントに出演したり、司会を務める機会があった。「その時に選手の皆さんと一緒になることがあって、やっぱり格好良いなと思ってそこからより熱中するようになりました」。
選手を象った書道アートは選手の間にも知れ渡るようになり、作品を欲しいといった声や書いて欲しいといった声が原さんのもとにも舞い込むようになった。球界での広がりに「これこそ書道アートが繋いでくれたと思っていますし、世界に繋がっていけばいいなと思います」と驚くばかりだという。
新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が延期となっているプロ野球。原さんもまた、再び球音が戻ってくる日を心待ちにしている1人だ。「野球への欲は高まっていますけど、でも、何よりも今は皆さんの健康が第一。しっかり準備をしてもらいたいという思いです。私たちは野球を忘れたわけじゃない。選手、球団がある限りずっと応援しています。だから、焦らずにものごとを進めて欲しいと願っています」。選手、球団がある限り――。ファンの思いを代弁するかのような一言だった。