今永、千賀、有原、種市… 12球団で最も“空振り”を奪える投手は誰か?

巨人のルビー・デラロサ【写真:荒川祐史】
巨人のルビー・デラロサ【写真:荒川祐史】

パ先発では日ハム有原、ホークス千賀、救援では楽天松井らが昨季高い空振り奪取率を記録

【パ・リーグ】
○先発投手
有原航平(日本ハム)13.1%
千賀滉大(ソフトバンク)12.8%
種市篤暉(ロッテ)12.5%

 パ・リーグの先発投手で最も空振り率が高いのは、意外にも日本ハムの有原航平投手。昨季リーグ最多奪三振のタイトルに輝いたソフトバンクの千賀滉大投手は2位だった。有原はセの今永と同じ13.1%。カットボールを武器にし、打たせて取るイメージがある有原。現に2018年まで「SwStr%」は10%未満だったが、昨季、飛躍的に上昇させている。

 千賀は12.8%と、有原と0.3%の僅差でリーグ2位。両リーグ合わせて山口、有原、今永に次ぐ4位となった。そして千賀に続くのはロッテの新星・種市。千賀と共に自主トレを行う若き右腕は12.5%だった。

○リリーフ投手
松井裕樹(楽天)18.7%
リバン・モイネロ(ソフトバンク)16.9%
石川直也(日本ハム)16.8%

 パ・リーグのリリーフで1位だったのは楽天の松井。両リーグ通じてもデラロサに次ぐ2位で、18.7%の高い数値をマークした。松井はこれまでにも15%を超える「SwStr%」をマークしており、高い空振り奪取率を誇る。先発転向となる今季、この数字にどんな変化が出るか注目だ。

 パの2位はソフトバンクのモイネロ。150キロを超える真っ直ぐと、大きな変化を誇るカーブを武器とし、「SwStr%」は16.9%。モイネロに続くのが日本ハムの若きリリーバー石川直也。こちらも150キロ台半ばのストレートと鋭いフォークを武器としており、16.8%を誇る。

 こう見ていくと、どの投手も威力ある真っ直ぐとともに、空振りを奪える強烈な変化球を持っている。千賀、種市、石川直はフォーク、今永や松井らはチェンジアップと代名詞となるようなものもある。ファンにとっても爽快な瞬間である空振り。彼らの今年のより一層の活躍を期待したいものだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY