プロ野球の移籍をプラスに―日ハム大田が説くトレード論「いいことが絶対ある」

日本ハム・大田泰示【写真:石川加奈子】
日本ハム・大田泰示【写真:石川加奈子】

08年の巨人ドラフト1位・大田は17年の日本ハム移籍後にブレークした

 プロ野球開幕を心待ちにしながら日本ハムの取材ノートを整理していたら、思い出深い言葉を再発見した。「F取材ノート~心に残ったあの言葉」として改めて紹介したい。今回は、巨人から日本ハムに移籍して4年目のシーズンを迎える大田泰示外野手。

「いいサンプルになれたらいいかなと思います」

 昨オフの契約更改後に語った言葉だ。移籍後の3年間で目覚ましい成長曲線を描き、年俸は移籍前の2100万円から念願の1億円に到達(金額は推定)。その心境に触れ、球界におけるトレードの成功例として先頭を走っていく覚悟を示した。

「(坂本)勇人さんとか菅野(智之)さんを見てきて、こういう人がスーパースターだと思ってきたけれど、新たなカテゴリーで、トレードで来て、そういう風になれるというのも示せたらいいと思う。下でくすぶってレギュラーを取れない選手がトレードで出て行って、いろんな複雑な心境はあると思うけど、こういう例ができれば、いいサンプルになれたらいいかなと思います」。思うような成績を残せなかった8年間の巨人時代から一転、新天地で才能を開花させた大田が発する言葉だからこそ、重みがある。

 移籍活性化を前向きに捉える発言は以前にもしていた。昨年1月にFAの人的補償によって巨人の長野久義外野手の広島移籍が決まった際には「ただチームが変わるだけ」と大騒ぎする雰囲気に釘を刺した。「プロ野球、面白いじゃないですか。いっぱいそういうのがあればいい。チームが変わったら、いいことが絶対にある。だって(移籍先がその選手を)欲しいからでしょ。いいじゃないですか」と望まれて移籍するメリットを説いた。

昨オフに1億円プレーヤーの仲間入り「こういう例ができれば」

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