両軍開幕投手に大きな不安 ロッテ石川は4回8失点、西武ニールは5回6失点

先週試合に先発した西武のザック・ニール(左)とロッテ・石川歩【写真:宮脇広久】
先週試合に先発した西武のザック・ニール(左)とロッテ・石川歩【写真:宮脇広久】

昨季12勝の西武・ニールは立ち直れず、ロッテ・石川は“山賊打線”に蹂躙

 開幕のちょうど1週間前、12日にメットライフドームで行われた西武とロッテの練習試合は、両軍とも開幕投手が先発したが、いずれも大いに不安の残る投球となった。

 西武のザック・ニール投手は立ち上がりの初回、いきなり先頭の福田秀、角中、荻野に3連打を浴びて先制点を許し、続くレアードの左犠飛でさらに1点を失う。2回にも福田秀に右翼席へのソロを浴び、3回には1死三塁で安田が遊撃後方へフライを打ち上げると、三塁走者マーティンがタッチアップで本塁を陥れる好走塁。4回にも無死満塁から荻野に押し出し四球を与え、1死後にマーティンの一ゴロの間に追加点を許すなど、最後まで立ち直れずじまいのまま5回8安打3四死球6失点を喫した。

 来日1年目の昨季は11連勝を含む12勝(1敗)と圧倒的な成績を残し、文句なしで初の開幕投手に指名された。オープン戦、練習試合も当初は順調な仕上がりを見せていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による自粛期間を経て、練習試合再開後は今月5日の中日戦でも5回9安打5失点。肝心の開幕直前に来て、調子は下降線をたどっている格好だ。

 一方、ロッテの開幕投手は2年連続の石川歩投手。こちらは楽天からFA移籍してきた美馬学投手にいったんは内定したが、3月に左脇腹を痛めたことなどから石川に変わった経緯がある。2点リードで迎えた1回に山川に逆転3ランを被弾。3回には1死二、三塁から暴投で失点し、4回には新鋭の川越に右中間へ2ラン、森にも中越え適時二塁打を浴びた。4回を投げ6奪三振無四球も、10安打8失点と“山賊打線”に蹂躙された。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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