外国人枠の拡大効果は「リリーフ」に出る? 元捕手が予想する各球団の“明暗”

助っ人の多い阪神にも追い風、一方で“宝の持ち腐れ”となるのは…

 さらに、阪神にも追い風になると野口氏は見通す。開幕時点では「野手2、先発1、救援2」と配分したが、チームの大きな課題は得点力。開幕2軍となった新助っ人のジェリー・サンズ外野手の状態が上がってきたときに「野手3」になるケースは十分想定できる。その際に先発のオネルキ・ガルシア、ジョー・ガンケル両投手と、リリーフのロベルト・スアレス、ジョン・エドワーズ両投手を、登録と抹消を繰り返して起用できる。「首脳陣のやりくりは難しそうですが、恩恵にあずかれると思います」。

 一方、現時点でそれほど効果を発揮しない“宝の持ち腐れ”状態になっている球団もあると指摘。例えばヤクルトは、在籍する外国人自体が5人で「野手1、先発2、救援2」の状況。想像できるのは先発2人のやりくりで、起用の柔軟性は高くないのが現実だ。

 そこで野口氏は、国内外でのコロナ収束具合で各国の往来が可能になった場合、助っ人の緊急補強が出てくる可能性を挙げる。「特に野手。ヤクルトなどは、獲得すると大きいかもしれませんね」と言う。ただ、最初に登録を「野手4、投手1」「投手4、野手1」とした場合、その後の比率変更はできないため、運用は難しい。また、コロナは国内だけの問題でなく、世界情勢は流動的。それだけに「外国人選手を獲得しておいて良かったという球団と、獲得しておけば良かったなという球団の差が如実に出ると思います」と異例ずくめのシーズンを展望した。

(Full-Count編集部)

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