西武辻監督、森慎二さん命日の劇的サヨナラに声詰まらせる「自分の心の中で…」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

同姓の森友哉が9回サヨナラ打、宿敵ホークス6連戦を4勝2敗で勝ち越した

■西武 4-3 ソフトバンク(28日・メットライフ)

 西武は28日、本拠地メットライフドームで行われたソフトバンク戦で9回サヨナラ勝ち。3連勝を飾った。3-3で迎えた9回、相手の4番手・泉に対し、2四球と犠打野選で無死満塁とし、森友哉が中前へサヨナラ適時打を放った。3年前の2017年、1軍投手コーチ(ブルペン担当)在任中の森慎二氏が急死した命日を、同姓の森の殊勲打で飾った。

 辻発彦監督は試合後、命日のことを問われると「それは自分の心の中で……6月28日だな、という思いはありました」と言葉を詰まらせた。

 森氏は3年前の6月25日、遠征先の福岡で体調不良を訴えて入院し、28日に亡くなった。この日は、先発・與座の6回4安打3失点の好投の後をうけ、17年に森氏のもとで台頭し昨季はパ・リーグ新記録の81試合に登板した平井が同点の7回を3者凡退で片づけた。8回は新外国人ギャレットが柳田、バレンティン、上林を3者三振。9回は森氏在任中の16年からクローザーを務めている増田がこれまた3人で締め、その裏のサヨナラ劇につなげた。

 コロナ禍による変則日程で生まれた、メットライフドームに腰を据えての宿敵ソフトバンク6連戦を4勝2敗で勝ち越した。辻監督は「疲れました! 同一カード6連戦は初めての経験ですが、相手は強敵のソフトバンクさんですから、選手たちは気持ちが入っていた。勝ち越せてうれしい」と語った。

 西武は26日に木村が8回逆転満塁本塁打、前日の27日には山川が7回逆転3ランを放っており、劇的すぎる3連勝だ。30日からはオリックス6連戦(メットライフ)に臨む。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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