DeNA浜口はなぜ6回途中降板? 交代の根拠とラミレス監督の信念「焦る時期ではない」

DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:津高良和】
DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:津高良和】

勝敗の潮目が変わった6回の巨人の攻撃

■巨人 5-2 DeNA(30日・東京ドーム)

 首位・巨人に0.5ゲーム差に迫って敵地・東京ドームに乗り込んできたDeNAは初回に幸先よく2点を先取したが、リリーフ陣が踏ん張れずに初戦を落とした。悲願のリーグ優勝を目指す上で大きな壁となるのが昨季覇者の巨人。第1Rは何としてでも、取りたかったはず……。試合後、悔しさをにじませラミレス監督はやってくると思いきや、穏やかな面持ちでオンラインの会見上へ現れた。気持ちは次戦に切り替わっていた。

 DeNAは初回、巨人先発の戸郷から佐野の中犠飛、宮崎の中前適時打であっさりと2点を先取。「(この後も)5~6点を取れるのではないかと最初は思ったが、2回から捕手とのコミュケーションも、球種の使い方も良かった。非常にいい投球をされたかなと思います」と2回から降板する7回途中まで、無得点に封じ込まれた右腕に“脱帽”だった。

 勝負の潮目が変わったのは6回だった。先発の浜口はここまで中島の本塁打による1点に抑え、何とか粘りの投球を続けていた。

 先頭の増田大を四球で歩かせた。続く丸は二ゴロ。ここから坂本、岡本、中島といった右の強打者が続く。ここで指揮官は迷わず、2番手・国吉への交代を決めた。

「(浜口は)全体的にいい投球だった。5回までは素晴らしかったが、スタミナがギリギリだった。浜口に勝ち投手になって欲しい気持ちが強かったので代えました」

 交代の理由をこう明かした。右打者が並ぶ相手に右投手を持ってくることは自然なこと。前回23日の中日戦(横浜)で9回途中133球を投げた左腕の影響を考え、“スタミナ切れ”と判断。早い段階で交代させたが、勝負手とはならなかった。

 坂本は四球を選び、一、二塁。傷口は広がると、4番の岡本にはうまく合わされ、右前適時打。1死後、パーラにも左前適時打を浴びて、逆転を許した。左腕を打ちあぐねていた印象があった巨人打線が交代を機に、一気にたたみかけ、試合は決まった。

 ラミレス監督は「まだ10ゲームしか終わっていない。焦ったりする時期ではない。明日の試合をしっかり勝つことが重要と思っています」。勝てば2年2か月、実に799日ぶりの単独首位だったが、特別な意識はない。ヤクルト、巨人、DeNAと渡り歩き、指導者となって、ペナントレースを戦ってきたラミレス監督に宿るポリシーは、“どう始まるかではなく、どう終わるか――”。何度もシーズン中に口にしてきた言葉は、落ち着いた表情に醸し出されていた。ただ、浜口や国吉の課題、指揮官自身にも反省も残るゲームであったのも事実。焦りは禁物だが、一戦一戦大事にし、課題と反省を克服したいところ。この日の負けを無駄にしないためにも。

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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