分業制で多くなった? パ・リーグ規定投球回未満の“2桁勝利”を振り返る

近年のパ・リーグにおいては、規定投球回への到達者数自体が大きく減少しているが…

 各シーズンの人数の違いに目を向けてみると、5名存在した2018年が他の年に比べて突出して多くなっているところが目につく。その中でも10勝ギリギリだった投手はバンデンハーク投手ただ一人であり、規定投球回に到達せずに13勝を挙げた投手も3名存在。各投手の勝ち星の多さも含めて、投手分業制が進んでいる影響がここにも表れている。

 ところが、2019年は規定投球回に到達した投手がわずか6名という少なさだったにもかかわらず、規定投球回未到達で2桁勝利を挙げた投手は2名と、例年とほぼ同じ水準の数だったところは興味深い。2018年と同様の傾向が示されるのであれば、2019年は規定投球回に到達せずに10勝を記録した投手がさらに増えると考えるのが自然だろう。

 そこには、2桁勝利を挙げた投手の数自体が影響している可能性はありそうだ。2017年が9名、2018年が12名に対し、2019年は6名と2桁勝利を挙げた投手自体が大きく減少していた。リーグ内における投手を取り巻く傾向を見極めるという意味でも、今後の2桁勝利者数と、その中に規定投球回未到達者が何名いたのかの推移は興味深いものになりそうだ。

今後のプロ野球界において、現在の傾向がこのまま続いていくのか否か

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