次世代の投手陣結成と連覇へのカギ…楽天と巨人のトレードにあるメリットは

中継ぎ強化が急務の巨人、明るい高梨がブルペンを盛り上げる

 高梨は2016年にドラフト9位で指名されながらも、1年目から46試合、70試合、48試合とブルペンを支えた。トレードが決まり「箸にも棒にもかからない選手を獲ってもらって、たくさん投げさせてもらった濃い3年半でした」と社会人からプロ入りのチャンスをもらった球団に感謝した。ウィーラーに続いての巨人移籍となった。

 今季の楽天は中継ぎ陣が厚く、高梨は今季1軍登板はなし。ウィーラーと同様、出場機会がなかっため、活躍の場のあるチームへのトレードとなった。巨人はセで開幕から首位争いをしているが、投手陣は安定した成績は残せていない。左腕は開幕から高木がハイペースで登板。守護神のデラロサが左脇腹肉離れで離脱しているため、セットアッパー左腕の中川が“抑え役”としての負担も大きくなる。同じ左腕の藤岡に加え、高梨が加わることで高木や中川の負担軽減にもつながる。今季のような過密日程で勝ち抜くことを見据えた補強と言える。

 グラウンド外での“活躍”も多岐に渡る。高梨は新型コロナウイルスの感染拡大でチームが活動休止の中、個人のツイッターやYouTubeチャンネルで料理を披露。それもかなり本格的に「たかなしきっちん」としてファンに公開。明るい性格で周囲から愛され、SNS上では気持ちの整理がつかないファンもいたほどだ。巨人にとって、ブランド力アップの戦力にもなる。

 両球団間のトレードは3週間で2度目。連続でのトレード実現は球界の活性化、選手の未来を考えてのこと。大きなメリットをもたらすトレードになることを期待したい。

(Full-Count編集部)

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