「1番の親友でした」 元近鉄ローズ氏が明かす中村紀氏との友情と日本時代の秘話

タフィー・ローズ氏が選ぶ歴代No.1選手

――たくさんの日本人選手と対戦したが、偉大だと感じた選手たちは?

「イチローさんがNo.1ですね。順位をつけるとするなら、彼がベスト。イチローさんの肩、足、バッティング、すべてが突出していました。ノリ、そして、清原さんが同率2位ですね。彼らは本当に親しい友人でした。ほかにもいい選手はたくさんいました。伊良部(秀樹)さん、松井稼頭央さん……ちょっと待って! 考えさせてください。これはとてもいい質問ですね(笑)。あぁ! 秋山(幸二)さんもすごかったですね。工藤(公康)さんも素晴らしい選手でした。西武とダイエーホークスにいましたね」

「う~ん、本当にたくさんいい選手がいましたね、ダイエーホークスの1塁手の小久保さん! 一緒のチ―ムでプレーしたこともありました。私が来た最初の年は交流戦がまだなかったのですが、広島の前田(智徳)さん、横浜でショートを守っていた石井(琢朗)さん、横浜にいたローズ(ロバート・ローズ)、広島の野村(謙二郎)さん。私は彼らをアメリカでもすぐに通用する選手と呼んでいました。『イージープレイ イン アメリカ』とね。ジャイアンツの高橋(由伸)さんもいい選手でしたね、あとヤクルトスワローズの岩村さん」

「ただやっぱり、1番を決めるならイチローさんですね。彼が私の中でのベストです。ベストナイン、MVP、打点王、ホームラン王。でも首位打者だけは取れなかったんです。イチローさんが毎年.360くらい打つんですから。だから自分に言い聞かせていましたよ、イチローさんが今年もきっと首位打者だろうと。だから私はホームランと打点で勝つんだという思いでいました。でも、日本の野球史上最も偉大な選手を挙げるのであれば、それは王さんですね。彼が成し遂げた記録は偉大です」

――王さんのサインボールを持っている

「3つも持っていますよ。ぜひお見せしたかったです。オハイオの自宅に飾ってあるんですよ。私が着たユニフォームもすべて飾ってます。巨人、オリックス、近鉄、すべてあります。ヘルメットやベースボールカード、バット、それにトロフィー。あぁ、お見せしたかったです!」

――日本球界で素晴らしい功績を残してきたが名球会入りの条件をクリアしていない。名球会へ推薦する声も多くあるが。

「もちろん、名球会に入りたいとは思っています。とても名誉なことですからね。私が達成することができた記録を振り返ってみると、打率、ホームラン数、打点数、あとは得点数も1000を超す数字を残すことができました。とても素晴らしい経験をすることができ、私の人生を変えてくれました。日本球界に関わるすべてに感謝をしています」

「名球会に入れたらとは思いますが、それは私が決めることではないですしね、しょうがない。もちろん選ばれることは大変名誉なことだと思っています。でも、日本球界でキャリアを過ごせたことは私の人生の中で本当に幸せな時間でした」

(「パ・リーグ インサイト」海老原悠)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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