筒香嘉智、紅白戦苦戦は「計り知れない利益」 レイズ投手との対戦が参考にならないワケ

レイズ・筒香嘉智【写真:AP】
レイズ・筒香嘉智【写真:AP】

MLB屈指の投手陣を誇るレイズの紅白戦で、打者が受ける恩恵について紹介

 今季からレイズに加入した筒香嘉智外野手は16日(日本時間17日)、7イニング制で行われた紅白戦で「3番・三塁」で先発出場。2打数無安打(2三振)2四球だった。10日には本塁打を放つもそれ以降は凡退が続き、なかなか打撃の調子が上がらない筒香だが、チーム内からは心配する必要はないとの声が上がっている。地元紙「タンパベイ・タイムズ」がレイズの投手事情も踏まえて報じている。

 昨季地区2位でポストシーズンに進出した強力投手陣が売り。チーム防御率3.65はリーグ1位で、メジャー全体でもドジャース(防御率3.37)に次ぐ2位だった。「レイズは球界屈指の投手を抱えている。様々なタイプの投手がおり、打者たちはそんな投手たちと毎日対戦している。彼らとの対戦は“非常に大きな難題”である」として、投手陣との対戦から得られる様々な恩恵について打者の言葉を紹介した。

 ブランドン・ロウ内野手は「僕らの投手陣と打撃練習で対戦できるのは良いことだよ。楽しくはないけど、あのレベルの投手と対戦することで自分の状態を計ることができるからね」と語り、ケビン・キアマイアー外野手も「とてつもない利益だよ」と同意。昨季33本塁打のハンター・レンフロー外野手は「疑うまでもないよ。来る日も来る日も最高レベルの投手と対戦している。僕たち(打者)にとって、とてつもない助けになるよ。シーズンが始まってヤンキースやレッドソックスと対戦する時に僕たちは準備ができていると思う。断言するよ」と投手陣へ感謝の言葉を口にする。

 もちろん、頻繁に打ち取られてばかりでは、打者の感覚としてタイミングのズレや狙い球を絞る感覚から不安を覚えてしまう可能性もある。そのため、コーチ陣は選手に「打撃の結果は求めていない」と伝えており、打者に自信を付けさせるためにも、今後は真剣勝負とは違った普通の打撃練習を行っていくことや、筒香に関しては右投手と対戦する時間も割いていくという。

「ヨシ(筒香)には右投手とも何度か対戦させる必要があった。その理由は、剛腕のホセ・アルバラドと連日対戦していたから。『心配するな、ヨシ。彼みたいなのは普通の投手ではないから、そういう投手と1年通じて対戦するわけではないよ』と言う感じさ」とチャド・モットーラ打撃コーチ。2018年最多ホールドを記録し、160キロの動くボールを駆使する左腕を引き合いに、自軍投手陣との対戦で多少結果が出なくとも心配することはないと強調した。

 記事では「チーム内の投手と対戦するという“最大のチャレンジ”が計り知れない利益になり得る」と説明。筒香にとっても、今の悔しさがこの先のシーズンにつながるはずだ。

(Full-Count編集部)

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