8年連続の2ケタ弾の巨人・丸佳浩 専門家が変化を感じ取った「体の開き」

巨人・丸佳浩【写真:荒川祐史】
巨人・丸佳浩【写真:荒川祐史】

現役時代巨人で活躍した元楽天ヘッドコーチの野球評論家、松本匡史が解説

■中日 4-1 巨人(16日・東京ドーム)

 巨人の丸佳浩外野手が、16日の中日戦で大野から8年連続2ケタ本塁打となる右越え10号ソロを放った。巨人はこの日、大野の前に2安打1得点に抑えされ、1-4で完投負けを喫したが、そんな中、丸が1人気を吐いた。今季ここまで打率2割5分に留まっているが、復調の兆しを見せつつある丸の打撃について、現役時代巨人で活躍した元楽天ヘッドコーチの野球評論家、松本匡史氏も「状態は上がってきている」。そのポイントを聞いた。

 0-1で迎えた2回だった。丸は1死、カウント1ー1から大野の内角に入ってきたスライダーをうまく捉えた。打球は右翼席上段に飛び込む3試合ぶりの10号同点ソロ。この日チーム初安打となる1発で、試合を一時降り出しに戻した。

 この一打を松本氏はこう解説する。「捕手は外に構えていたが、内角に来たスライダーを打った。失投を逃さず、うまく回っていた。打者は甘い球を逃さないのが一番、大事。素晴らしい本塁打だった」。丸はここ5試合で9安打2本塁打3打点。松本氏は「以前は体の開きが早かったが、それがなくなり、うまく回っている」と、丸の打撃が復調傾向にあることを明かした。

 丸はその後の2打席はいずれも二ゴロに倒れたが、松本氏によると、そこには修正すべきポイントもあったという。

「2打席とも直球を打って凡退したが、外の球を引っ張っている。これを、センターから逆方向に打ち返せると、違った結果になってくる。それはこれから修正していくところ。ただ、形は全然悪くない。あとは球をどう捉えるか。ポイントをずらして逆方向に強く打つ形ができていけばいい」。

 原監督は14日の中日戦から丸を5番に据えており、不調の4番岡本に続く丸へのベンチからの期待も大きい。松本氏は「本来、5番は走者を返すことを求められるが、走者が出なくても、長打、1発が欲しいところで点が取れるのは大きい。4番の調子が悪いので、5番の役割が大きくなってくる。今、原監督は中島を6番に置いているが、この5、6番で、丸が出て、中島が返して1点、という形も考えていると思う」と明かす。

 首位を走りながらも、8月は6勝6敗1分と5分の戦いを続けている巨人。プロ13年目のベテラン丸が完全に復調すれば、打線にもさらに厚みが増すはずだ。

【動画】専門家が「状態は上っている」と断言した丸の実際の10号本塁打映像、ポイントは体の開き

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