急成長の燕・村上に残る課題とは OB飯田哲也氏は「猛省が必要」と厳しく指摘

「とにかく守備をおろそかにしない姿勢が大事」

 ちなみに村上は原の前回登板となる今月12日の巨人戦でも、三塁手として出場し1点リードの2回無死一塁で丸の三ゴロをはじく失策を犯した。ゲッツーのはずがピンチを広げ、この回を一挙5失点のビッグイニングとしてしまっている。

 村上の今季6失策はセ・リーグでは広島・堂林の9、同・田中広の7に次ぐ数。飯田氏は「本拠地球場が天然芝でイレギュラーが起こりやすい広島勢と、フランチャイズの神宮が人工芝の村上とでは比較にならない。猛省が必要でしょう」と厳しく指摘した。

 もっとも、反省して練習に励んだとしても急に守備の名手になれるわけではない。飯田氏は「とにかく守備をおろそかにしない姿勢が大事。日頃一生懸命練習した上でのエラーであれば、成長が見込めるし、首脳陣やチームメートの信頼をなくすことはない。打って返してくれればいいよーという雰囲気にもなります」と言う。

 さらに「この日のように打てない日もあるし、今後スランプに陥ることもあるでしょう。そこでいかに気持ちを切り替えることができるか。プロはほぼ毎日試合があるのだから、落ち込んでいる暇はありません」と飯田氏。20歳の若さで急成長を遂げ、チームの中心選手になりつつあるからこそ、村上にはなおさら立ち居振る舞いと周囲への心配りが求められるというわけだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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