前田健太は投球を「知り尽くしている」 CY賞3度の右腕が絶賛する能力とは?

ツインズ・前田健太【写真:AP】
ツインズ・前田健太【写真:AP】

変化球主体で打者を惑わす投球スタイルを米国の天才マジシャンに喩え絶賛

 11日(日本時間12日)の本拠地インディアンス戦で今季5勝目をあげたツインズの前田健太投手。7回4安打7奪三振無失点の好投で、シェーン・ビーバー投手との投げ合いを制した。これで今季は9試合に先発して5勝1敗、防御率2.43と大車輪の活躍。そんな前田に、通算219勝、3度のサイ・ヤング賞に輝き2015年には殿堂入りも果たしたペドロ・マルティネス氏も注目を寄せている。

 マルティネス氏は自身のツイッターで「ケンタ・マエダは(投球というものを)知り尽くしている。打者を圧倒するというわけではないが、彼らを出し抜いている」と球速はMLB平均以下でありながら、打者を寄せ付けない前田の投球を絶賛。「ボールを放っているのではなく、投球をしているのだ。彼はフーディーニさながらにボールを操り、彼があちこちに投げる球はその姿を消している」とあえて真っ向勝負に持ち込むわけでなく、変化球でのらりくらりと打者をかわす前田の投球術を「脱出王」の異名で米国内で名を馳せた天才マジシャンになぞらえて賛辞を贈った。

 前田自身、過去にはあえてスライダーの球速や変化を意図的に変化させるなど、速球にこだわらない投球スタイルを口にしていた。今季はここまで55回を投げ、31安打、10四球と許した出塁はわずかに41。ツインズ移籍後はこれまで以上に変化球主体の投球で、打者を煙に巻いている。マルティネス氏が言うように変幻自在の煙と消える投球で、この先も打者を惑わす快投となるか。

(Full-Count編集部)

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