ドラフト候補左腕、Honda鈴鹿・森田は4失点も中日スカウト「評価は落ちない」

トヨタ自動車戦に3番手で登板したHonda鈴鹿・松本竜也【写真:福岡吉央】
トヨタ自動車戦に3番手で登板したHonda鈴鹿・松本竜也【写真:福岡吉央】

同じドラフト候補の右腕・松本は好救援、スカウト「今後楽しみ」

 一方、松本は0-4で迎えた4回2死満塁のピンチで3番手としてマウンドに上がった。これ以上リードを許すわけにはいかない場面で、松本は力のある直球で相手打者を中飛に打ち取ると、その後も7回までロングリリーフ。6回には味方の失策が絡み、1点を失ったが、140キロ台後半の直球を武器に、リリーフとしての責任を果たした。

「満塁の場面は気合が入っていた。重大な役目だったし、全力で投げた。前回、チームに対して申し訳ないピッチングをしてしまったので、何とかしたかった」

 前回、リリーフ登板した17日のヤマハ(浜松市)戦では本塁打を浴びるなど、納得の投球ができていなかっただけに、リベンジに燃えていた。

 丸井健太郎監督は、森田について「あの回は少しリズムが崩れてしまった。予選の厳しい戦いの中でいろんなことを吸収してほしい。まだ大会は続くので、次に生かしてほしい」と期待。松本に対しては「粘り強く投げてくれた。ピンチでもしっかり腕を振っていた。今日のほうがよかった」と語った。

 スタンドには、中日、阪神、西武など約10人のスカウトが集結した。中日の清水昭信スカウトは森田について「打たれはしたが、内容は良かった。ストライク、ボールの出し入れができ、自分のピッチングができるようになってきた。評価は落ちていない」。松本についても「まだ21歳だが、いい球を持っていて、今後の伸びしろがある。スタミナ面や変化球に課題はあるが、直球の質がいい。内角の高めに決め球を投げられるところは評価できる。今後楽しみな選手です」と話した。

 Honda鈴鹿は次戦となる28日にジェイプロジェクト(名古屋市)と第2代表決定戦を戦う。この東海地区2次予選はドラフト前最後の公式戦で、今秋指名が解禁となる両投手にとっては、ドラフト前、最後のチャンス。登板機会が回ってこれば、更なるアピールといきたいところだ。

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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