トヨタ自動車・栗林は「ゲームを作れる」 西武渡辺GMが語るドラ1候補の理由

スカウト総じて高評価「大事な試合でしっかり投げる責任感も評価できる」

 藤原監督は「エースとして投げる姿を普段から体現してくれた。堂々たるピッチングだった。エースとしての自覚があり、チームのことを考えて行動していた。そこが成長したところ」と、コロナ禍の中でもしっかりと今大会に向けて調整してきた栗林を称えた。

 スタンドでは、西武、中日、阪神など約10人のスカウトが栗林の投球を見守った。西武の渡辺久信GMは「調子の良し悪し関係なく、ある程度ゲームを作れる投球ができており、ピッチングが上手くなっている。フォークのウイニングショットもあるし、当然上位で消えるでしょうね」と評価。中日の清水昭信スカウトも「四球も少なく、リズムが良かった。今日は直球は少なかったが、変化球をしっかり投げていた。能力も高いが、大事な試合でしっかり投げる責任感も評価できる」と話した。

 トヨタ自動車はこの日勝ったことで、これがドラフト前最後の公式戦となった。栗林は「やるべきことはやってきたので、あとは待つだけ。自分を必要としてくれる球団ならどこでもいい。(ドラフト前最後の登板は)完封して、いいピッチングで終わりたかったですが、チームが第1代表として予選を突破できたので、悔いはないです」と、晴れやかな表情を浮かべた。

 10月26日のドラフトまで、あと1か月。栗林は11月に開催される都市対抗野球の本大会に向けて準備を進めながら、運命の日を静かに待つ。

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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