西武、首位ホークスに意地の連勝 辻監督もご満悦「久々にスッキリするゲーム」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

殊勲打のベテラン木村「まだ諦めていない」

■西武 4-3 ソフトバンク(7日・メットライフ)

 西武は7日、本拠地メットライフドームで行われたソフトバンク戦で3点ビハインドを逆転し、4-3で首位チームに連勝した。現在4位にとどまる獅子が、2年連続パ・リーグ覇者の意地を見せた。

 試合を決めたのは14年目・32歳のベテランだった。西武は3-3の同点で迎えた8回、相手の快速セットアッパー左腕モイネロを攻め、1死から山川が左線二塁打で出塁。代走の山野辺が続く外崎の中飛でタッチアップし三塁に進み、8番・木村がカウント3-2から真ん中高めの149キロの速球を叩くと、打球は左翼手・栗原の頭上を越える決勝適時二塁打となった。

 辻発彦監督が試合後、「久々にいい勝ち方、スッキリするゲームだった。投手も野手も、1人1人が粘り強く戦ってくれた」と会心の笑みを浮かべた通り、つないでつないで1点ずつ返し、そして追い越した。

 先発投手の浜屋は1回に柳田に先制2ラン、3回にグラシアルの適時打を浴び、3点リードを許したが、その裏、栗山が右翼フェンス直撃の適時打を放ち反撃開始。6回にはメヒアが、相手2番手・杉山の153キロの速球を振り抜き、左翼席へ11号ソロ。7回には再び栗山が、4番手の左腕・嘉弥真から中前適時打を放ち、ついに追い付き、8回の勝ち越しにつなげた。

 守っても、リリーフ陣が奮闘。4回には、浜屋が1死一、三塁のピンチを作ったところで、2番手・平井が登場。まず一塁走者の二盗を捕手・柘植が刺し、平井も川島を二ゴロに仕留めて、追加点を許さなかった。3番手・ギャレット、4番手・平良も、走者を許しながらも無失点でしのいだ。初めてリードして迎えた9回には守護神・平井が、先頭の柳田から真ん中高めの150キロ速球で空振り三振を奪うなど、3人で片付けた。

 木村はお立ち台で最後に、前日のヒーローの森と同じセリフを口にした。「まだ諦めてない。残り試合を全部勝つつもりで戦っていきたい」。西武は残り28試合で、首位ソフトバンクとの差はまだ8ゲームもあるが、一方でソフトバンクと、この日オリックスに勝った2位ロッテとは1ゲーム差に肉薄。少なくとも、獅子が熾烈な優勝争いに拍車をかけたことだけは間違いない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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