中村紀洋氏が語る DAZN「月間最優秀バッテリー賞」パ・リーグ9月候補3組の魅力

DAZN「月間最優秀バッテリー賞」の選考委員を務める中村紀洋氏
DAZN「月間最優秀バッテリー賞」の選考委員を務める中村紀洋氏

もし打席に立ったら…「オリックス・山本投手の真っすぐを狙ってみたい」

 スポーツ・チャンネル「DAZN(ダゾーン)」が特別協賛する「2020プロ野球月間最優秀バッテリー賞」の9月度受賞候補が発表された。パ・リーグでノミネートされたのは「ロッテ・澤村拓一投手と柿沼友哉捕手」、「オリックス・山本由伸投手と若月健矢捕手」、「西武・増田達至投手と森友哉捕手」の3組。同賞の選考委員で現役時代に近鉄、オリックス、中日、楽天、DeNAを渡り歩き通算404本塁打を放った中村紀洋氏に、3組を論評してもらった。

 澤村は巨人からトレードで加入すると、移籍後初登板となった9月8日の日本ハム戦から8試合連続無失点。巨人のファームでくすぶっていたとは思えない快投で、パ・リーグに衝撃を与えた。中村氏は「僕も現役時代に対戦したが、普通に投げれば、これくらいの活躍は当たり前。かつては先発だったが、1イニング限定で全力投球されたら、いよいよ打てない。150キロを超えるストレートと140キロ台後半のフォークは、打者にとってはほぼ見分けがつかない」と絶賛する。

 ただし、「巨人時代には、突然ストライクが入らなくなることがあった。今後それが出ないとも限らない」と指摘。「澤村投手が点を取られる時は、だいたい四球絡み。つまり自滅です。彼から3本連続ヒットはまず打てないし、本塁打を打つのも難しい。ストライクゾーンで勝負して打たれたらしようがない、という感覚で投げればいいと思う」と語った。

 捕手の柿沼は9月には、田村が右手骨折で戦列を離れたこともあって、主戦として先発マスクを数多くかぶった。中村氏は「澤村投手は典型的なパワーピッチャーで、コーナーを狙うと腕が振れなくなって持ち味が死んでしまう。捕手には、思い切り腕を振らせるようなリードをしてほしい」と望んだ。

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