「たかが10本でも」鷹・松田宣、苦しんでもたどり着いた8年連続2桁本塁打

成長続ける若手には「ギラギラ、ワクワクやってほしい」とエール

 10月に入って徐々に「マッチらしさ」を取り戻しつつある。特にロッテの美馬学、楽天の塩見貴洋らチームが苦手とする“天敵”を打ってきている。

「この10月はチームも個人も“頑張ったもん勝ち”。疲れどうこうは言ってられない時期なんでね。(天敵打ちは)みんなで倒しているからこその6連勝だと思いますし、明日も明後日もみんなで勝っていければいい」とチーム一丸を強調した。

 周東佑京や栗原陵矢をはじめとする若手選手の成長も著しい。それに対して松田宣は、過去の自分と重ね合わせてエールを送る。

「今は若手が伸び伸びして頑張っているけど、僕も内川さんも本多コーチもハセ(長谷川勇也)もそうだし、10年前は同じ年代の選手がギラギラしてやっていた。それを思うと(若手には)どんどんやってほしい。その中で立ち位置的にベテランになった選手がプラスアルファで頑張れば、よりプラスになると思う。若い選手はギラギラ、ワクワクと、僕らがやってきたとおりにやってほしいと思います」

 前日15日のオリックス戦では5番でスタメン出場しながら、6回に巡ってきた打席でバント目的の代打として川瀬晃を送られた。松田宣は「残り20試合なんで、そこで落としたらもったいない。なおさら今年に関しては勝てばいいし、勝ちたいので」と、チームとして当然の策と割り切っている。

「投手と野手もコミュニケーションを取ってやっているし、残り20試合を切った中でベテランと若い選手の力を融合して、最後まで戦い抜きたいと思います」。松田宣は、最後に力強くそう語った。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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