今年もドラマある? 勘違いガッツ、高校生最多タイ7球団…過去5年のドラフト事件簿

ロッテ・佐々木朗希(左)と阪神・高山俊【写真:荒川祐史】
ロッテ・佐々木朗希(左)と阪神・高山俊【写真:荒川祐史】

高山俊を巡り阪神とヤクルトが抽選も…真中監督が“勘違い”でガッツポーズ

 2020年ドラフト会議は26日に開催される。競合、抽選、外れ1位、隠し玉……毎年のようにドラマが起きアマチュア選手にとっては人生を左右する運命の1日といってもいい。ここでは過去5年間のドラフトを振り返ってみる。

〇2015年 渾身のガッツポーズも勘違い

 この年は高校No.1右腕として評価が高かった県岐阜商・高橋純平、夏の甲子園V左腕の東海大相模・小笠原慎之介、No.1遊撃手の仙台育英・平沢大河、規格外の身体能力を誇る関東第一・オコエ瑠偉に注目が集まった。高橋純にはソフトバンク、中日、日本ハムの3球団が競合しソフトバンクが交渉権を獲得。

 小笠原は外れ1位で中日と日本ハムが競合し中日が獲得。また東京六大学新記録となる131安打を放った明大・高山俊は阪神とヤクルトの競合に。ヤクルト・真中監督がガッツポーズを見せくじを引き当てたかに見えたが、実はドラフトのマークと「交渉権確定」の文字を間違える珍事も起こった。

〇2016年 田中正義に5球団、外れ1位でも佐々木千隼に5球団が競合

 最速156キロを誇り大学No.1右腕の創価大・田中正義に一番の注目が集まった。ソフトバンク、巨人、日本ハム、広島、ロッテの5球団が競合となりソフトバンクが交渉権を獲得。その後の外れ1位では桜美林大・佐々木千隼にロッテ、巨人、日本ハム、広島、DeNAの5球団が再び競合しロッテが交渉権を獲得した。各球団の指名候補が集中するドラフトとなった。

〇2017年 早実・清宮幸太郎に高校生最多タイの7球団が競合

 この年は高校記録を更新する通算111本塁打をマークした早実・清宮幸太郎のドラフトといっても過言ではなかった。高校生では1995年のPL学園・福留孝介に並ぶ最多7球団が競合。日本ハム、ロッテ、ヤクルト、巨人、阪神、楽天、ソフトバンクが1位指名し日本ハムが指名権を獲得した。夏の甲子園6本塁打の大会記録を作った広陵の中村奨成は2球団が競合し地元広島が獲得。外れ1位では九州学院の村上宗隆には清宮を外したヤクルト、巨人、楽天が競合しヤクルトが交渉権を獲得した。

〇2018年 高校生が大豊作。大阪桐蔭・根尾昂、報徳・小園海斗に4球団、藤原恭大に3球団

 甲子園春夏連覇を果たした大阪桐蔭の二刀流・根尾昂には巨人、ヤクルト、中日、日本ハムの4球団が競合し地元の中日が交渉権を獲得。高校No.1遊撃手の報徳・小園海斗にも広島、ソフトバンク、オリックス、DeNAの4球団が競合し広島が、藤原恭大にはロッテ、阪神、楽天の3球団が競合しロッテが指名権を獲得した。金足農の吉田輝星は日本ハムが外れ1位で指名した。

〇2019年 高校生史上最速163キロ右腕、大船渡・佐々木朗希に4球団

 この年、一番の注目は大船渡・佐々木朗希投手。花巻東・大谷翔平(現エンゼルス)の160キロを上回る高校生史上最速の最速163キロをマークした右腕にロッテ、西武、日本ハム、楽天の4球団が競合。クジの結果ロッテが交渉権を獲得。井口監督は18年藤原に続き2年連続でクジを引きあたる“剛腕”を見せた。

 また完成度の高さで佐々木朗よりも評価が高かった星稜・奥川恭伸には巨人、阪神、ヤクルトの3球団が競合したがヤクルトが交渉権を手にした。東邦・石川昂弥にも3球団が競合し地元中日が引き当てるなど高校生に人気が集中した。

(Full-Count編集部)

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