西武が連夜のサヨナラ勝ち 「散々言われてきた」投手陣の奮起が大逆転CSへ不可欠

西武は連夜のサヨナラ勝利で82日ぶりに勝率5割復帰【写真:宮脇広久】
西武は連夜のサヨナラ勝利で82日ぶりに勝率5割復帰【写真:宮脇広久】

リーグ最悪のチーム防御率4.26も平良、森脇の成長で救援防御率は3.57

■西武 2-1 ロッテ(21日・メットライフ)

 西武が21日、ロッテに2夜連続でサヨナラ勝ちし、7月30日以来82日ぶりに勝率5割に復帰。今年のクライマックスシリーズ(CS)進出圏である2位のロッテへ、4ゲーム差に迫った。Bクラスに低迷していた2年連続パ・リーグ覇者が、残り17試合のこの時期になって猛追を仕掛けているが、“ミラクル”を成就できるかどうかは、これまで「弱体」といわれ屈辱に耐えてきた投手陣の奮起にかかっている。

 1-1の同点で迎えた9回2死一、二塁。前夜に相手のサヨナラエラー(落球)を誘う飛球を打ち上げていた山野辺が、今度は右前へサヨナラ適時打を放った。西武ナインは歓喜に沸いたが、これも先発のドラフト2位左腕、浜屋が7回4安打1失点の好投でロースコアの接戦に持ち込んだからこそ。9月下旬から先発ローテ入りしている浜屋にとって、7回は自己最長、107球も自己最多で、プロ入り後1番の投球だった。辻監督は「勝ち投手にこそなれなかったが、テンポがよかった。考え過ぎず、腕がよく振れていた。捕手の岡田も、捕ってから早くボールを返して、テンポをよくしようとしているのが感じられた。うまくリードしてくれた」とバッテリーを称えた。

 西武は昨年まで、チーム打率と総得点がリーグトップの“山賊打線”の破壊力を前面に押し出し、チーム防御率がリーグワーストの投手陣をカバーする格好で、2年連続リーグ優勝を果たした。しかし今季は21日現在、頼みの打線がチーム打率.238(リーグ5位)、総得点413(同4位)の不振。前日(20日)の先発・高橋光も7回3安打無失点の快投を演じたように、投手陣が鍵を握っている。

守護神・増田はリーグトップのロッテ益田に1差の28セーブと健闘している

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