7回まで準完全の東浜をなぜ替えた? 鷹・工藤監督が継投策に転じたワケとは…

先発したソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】
先発したソフトバンク・東浜巨【写真:藤浦一都】

「次の戦略的に考えて、今日は100球いく前くらいで、とは考えていました」

 この“戦略”の詳細については明かされなかったものの、考えられるのは、11月14日から始まるクライマックスシリーズに向けて疲労を残さないようにするためのコンディション面の配慮か、今後の登板予定に関することか。戦前からこの日は東浜を100球前後で降板させるつもりだったようだ。

「100球いってなかったので考えたんですが、モイネロくんが投げていないというのもあったので。1番嫌だったのが栗山くんが1番タイミングが合っていたので、それを考えた」とも指揮官は語る。チームが連勝中かつ競った展開がなく、身体の張りを訴えていたこともあって、モイネロは10月18日以降、登板機会がなかった。

 ただ、リリーフ投手にとっては間隔が空きすぎるのも良くないだけに、指揮官は「ちょっと張りもあるということもあって間を空けていたんですけど、問題ないということだったので、今日はいい形であればいってもらおうと思っていた」という。東浜は100球前後がメドだったこと、モイネロの登板間隔が空いていたことも加味して継投策に出たのだった。

 結果的にはモイネロの大乱調でピンチを招き、岩嵜が満塁弾を浴びたが、「厳しいところでいってもらったんで、あれは打たれた投手というより(悪いのは)僕ですね」と、指揮官も岩嵜を責めることはなかった。連勝こそ止まったものの、優勝へのマジックは3に。優勝のその先も見据えた中で喫したこの日の逆転負けだった。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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