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モノノフで“遅刻魔”? 名伯楽が明かす阪神1位の近大・佐藤の超マイペース秘話

26日のドラフト会議で4球団の1位指名が重複し、抽選の末に阪神が交渉権を獲得した近大の左の長距離砲、佐藤輝明内野手。「長打力が僕の1番のアピールポイント。将来は本塁打王を取りたいですし、40本、50本が当たり前の選手になりたい」と威勢がいい。恩師の田中秀昌監督は大いなる期待と、一抹の不安を抱いている。

父は五輪一歩手前の柔道家 体操やサッカーにも親しんだ身体能力

 田中監督は「私が見てきた選手の中でも、スケール、飛距離は桁違い」と断言。「潜在的な身体能力は計り知れない。父親は五輪にこそ出場できなかったものの、すごい柔道家。佐藤本人も、小学生の頃は体操教室に通い、高校に入学する時にはサッカーを取るか野球を取るか迷ったと言いますから」とも。佐藤の父・博信さんは「正力松太郎杯国際学生柔道」2位など輝かしい実績を持ち、日体大では同い年でバルセロナ五輪金メダリストの古賀稔彦氏が主将、博信さんが副主将だった。

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 計り知れないのは、能力だけではない。田中監督は「とにかくマイペース。プロへ行く選手としては、初めて見るタイプです」と苦笑する。寮生活の中で何かと遅刻が多く、「今では少しマシになりましたが、2年の時は『日の丸を背負う人間が遅刻していてどうするんや!』と叱ったことが何度もありました。そのあたりがちょっと不安」と明かす。

 また、「元木大介は高校時代から『甲子園で優勝して巨人に入る』と言って、もっとガツガツとしていた。佐藤は育ちがいいというか、欲がないというか……。泥だらけになってやるようなことが足りないので、『ボールに飛び込め。おまえが飛び込めば、チームの士気が上がるんや』と言って聞かせてきました」と付け加えた。

 とはいえ、過去にプロで“超マイペース”といわれたスター選手は数多い。プロの世界を生き抜いていく上で、平然とマイペースを保てる胆力は頼もしい武器にもなりうる。186センチの体格に恵まれ、さらにコロナ禍でチーム活動が自粛となった4月からの約2か月間で、ウエートトレーニングに打ち込み体重を2キロ増の94キロとしてパワーアップを果たしたのは、本人の努力の賜物だ。佐藤には「ももいろクローバーZが大好き」という人懐っこい笑顔はそのままに、プロで頭角を現していってほしい気もする。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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