鷹千賀8回0封で5年連続2桁 エースの証明も「まだ突き詰められる部分はある」

先発したソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】
先発したソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】

V決定翌日の試合で8回4安打無失点12奪三振「うまいことコントロールできた」

■ソフトバンク 2-0 ロッテ(28日・PayPayドーム)

 ソフトバンクの千賀滉大投手が28日のロッテ戦に先発。8回4安打無失点、12奪三振の好投で10勝目を挙げ、5年連続の2桁勝利に到達した。

 この日の千賀は、先頭の藤原に初球を二塁打にされる苦しい立ち上がりとなった。そこから2人の打者を三振に斬るも、4番の安田に四球を与えて2死一、三塁。最後は5番の清田を空振り三振に仕留めて何とか無失点で初回を終えた。

 3回に1死一、二塁、7回に1死二塁、8回にも1死一、三塁のピンチを背負うなど、8イニングのうち3者凡退に抑えたのは2イニングだけ。それでも、ここぞの場面で三振を奪い、点を与えないエースの投球を見せた。

 試合後、千賀は「結果的に8回まで来れたし、ゼロに抑えられたので良かったと思います。でも、内容的にまだまだ突き詰められる部分はあるし、球数も行ってしまう。今日に関しては特に(甲斐)拓也がいい考えを言ってくれたので」と女房役にも感謝した。

 チームは前日にリーグ優勝を決めた。時節柄、ビールかけこそなかったものの、一区切りついてホッとした雰囲気はあったはずだ。それでも「気が抜けがちになってしまいますが、そこをうまいことコントロールできたと思います」と、気持ちを切らすことなくマウンドに上がった。

 右前腕部の張りで出遅れ、今季初登板は開幕16試合目の7月7日。しばらくは6回で降板し、なかなか“7回の壁”を越えられない日々が続いた。それでも規定投球回(120イニング)まで残り7イニング。規定に到達すれば、防御率のタイトル争いにも加わる可能性もある。

「今年に関しては出遅れたし、中途半端なピッチングも続いたので、ここに来てどうこうというのはない。今日は最低限のことができて良かったし、次の試合でしっかり7イニング投げて終えたい」

 この日の白星で2016年から5年連続の2桁勝利に達した。「それは良かったかなと思いますし、なかなかできることじゃない。5年間大きなけがをせずにやれていることはいいことだと思います」。5年連続の2桁勝利は攝津正以来となるが「攝津さんとは中身が全然違いますから」と、遠慮気味に語っていた。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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