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「ブルペンでずっと泣いていた」西武・高橋朋己が万感の引退登板、粋な場内演出も

西武の元守護神で今季限りでの現役引退を表明した高橋朋己投手が30日、2軍本拠地のCAR3219フィールドで行われたイースタン・巨人戦で最後のマウンドに上がった。わずか打者1人、1球でモタを遊飛に。功労者に対する周囲の思いが凝縮された引退試合だった。

西武・高橋朋己【写真提供:埼玉西武ライオンズ】
西武・高橋朋己【写真提供:埼玉西武ライオンズ】

背番号123で登板もアナウンスは「タカハシー、トモミー! ナンバー43!」

 西武の元守護神で今季限りでの現役引退を表明した高橋朋己投手が30日、2軍本拠地のCAR3219フィールドで行われたイースタン・巨人戦で最後のマウンドに上がった。わずか打者1人、1球でモタを遊飛に。功労者に対する周囲の思いが凝縮された引退試合だった。

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「1軍の選手たちもサプライズで応援に来てくれて、あれはズルいっす」

 試合後に高橋朋が感慨深げに語ったように、三塁側の金網の外には、1軍の投手陣がマスク姿で顔をそろえていた。さらに、この時間帯は隣接するメットライフドームで、ナイターの1軍ソフトバンク戦に備えてフリー打撃をしているはずの野手の顔もちらほら見られた。同じ1988年生まれの木村は登板直前、息を切らせながら到着し、「間に合った!」とつぶやいた。

 メットライフドームからは、1軍戦のスタジアムDJのリスケさんも駆けつけていた。9回、投手交代が告げられ、背番号123を背負った高橋朋がブルペンから小走りにマウンドへ向かうと、リスケさんはマイクを通し、「タカハシー、トモミー! ナンバー43!」と叫んだ。

 左肩を痛めた高橋朋は、2018年オフに育成契約に切り替えリハビリに専念。同時に背番号も「43」から「123」に変わった。球団は「43」を欠番にして再び支配下登録する日を待ったが、ついにかなわなかった。高橋朋の故障後の苦闘や無念の思いを知る関係者の目には、背番号43が見えていたのだろう。リスケさんは自身のツイッターで、「怒られてもいいから、No.43でいこうと決めていました」と明かした。

「ブルペンでずっと泣いてました。今日は、心の底から感謝の思いをもってマウンドに上がりました」と語った高橋朋には、周囲の思いがダイレクトに届いていた。

 リリーフで連日マウンドに上がり、故障後は我慢の日々を強いられた。周囲の誰もが、高橋朋の人柄と野球に対する執念をリスペクトしていた。試合後、マウンド周辺で胴上げされ、10度宙を舞った。プロ8年目、31歳での引退はなんとも惜しいが、本人は「プロ生活は短かったですけど、濃く、幸せな時間でした」と穏やかな笑顔を浮かべた。

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