月間22勝を呼んだ柳田の貢献、鷹勢を上回る楽天右腕も光る…セイバー指標で見るパ月間MVPは?

ソフトバンク・周東佑京【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・周東佑京【写真:福谷佑介】

際立つ柳田の活躍、13試合連続盗塁の周東もチーム4位の貢献度

 この10月の月間MVPを、セイバーメトリクスの指標から選出したいと思います。打者評価としては、平均的な打者が同じ打席数に立ったと仮定した場合よりもどれだけその選手が得点を増やしたかを示すwRAAを用います。

・西武 栗山巧1.61 森友哉0.99 外崎修汰0.55
・ソフトバンク 柳田悠岐15.31 栗原陵矢6.89 グラシアル5.96
・楽天 浅村栄斗10.06 ロメロ7.48 小郷裕哉6.72
・ロッテ 清田育宏5.85 菅野剛士2.10 加藤翔平0.69
・日本ハム 近藤健介10.96 西川遥輝7.56 中田翔1.71
・オリックス 吉田正尚8.63 T-岡田4.50 モヤ4.14

 上記の中には出てきていませんが、ソフトバンクの周東佑京内野手はwRAA5.28でチーム4位の貢献を示しています。周東は10月16日から30日まで13試合連続盗塁を記録しましたが、これは福本豊氏の11試合連続というNPB記録、バート・キャンパネリスの12試合連続というMLB記録を上回る“世界新記録”となりました。ただ、盗塁は出塁が前提になります。それだけ周東は出塁できていたということで、月間出塁率.353、打率.306、OPS.803、27試合中25試合で出塁を記録しています。

 そして、今年のソフトバンクの攻撃陣はなんといっても柳田悠岐の貢献が大きいことでしょう。シーズンのwRAAは11月3日現在で58点台に達しています。チーム2位のグラシアルで7点台ですから、その貢献度が計り知れないことがお分かりいただけると思います。今月も打率、出塁率、長打率、OPSでリーグ1位となり、原動力となりました。10月のセイバーメトリクス指標による打者部門のMVPは柳田を選出します。

柳田悠岐(ソフトバンク)wRAA15.31
打率.381 出塁率.483 長打率.588 OPS1.070(いずれもリーグ1位)
4本塁打(リーグ3位タイ)

東浜と石川が4勝などソフトバンク勢が光る中で、好指標を叩き出した楽天の岸

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