ロッテ安田が“不動の4番”になるには? 専門家が「物足りない」と指摘した課題とは
「物足りない所があるとすれば甘い球を絶対に逃さないという気迫、積極性」
「まだプロ3年目、21歳の安田には、失敗を恐れず、どんどん行ってほしい。それだけに、あの甘いストレートを見逃したことには、僕もがっかりしましたが、ロッテの首脳陣はもっとがっかりしでしょう。打てなかったことより、振れなかったことを悔しがってほしい」
安田は今季、開幕4番のレアードが腰痛で打撃不振に陥り、その後戦列を離れたこともあって、7月21日から10月30日まで86試合連続で4番を任された。西武との2位争いが激しくなった同31日からは、その座を清田に明け渡し、今季打率.221、6本塁打、54打点も、4番にふさわしい数字とはいえないが、三塁守備を含めて成長のあとは見せた。
2017年ドラフト1位で履正社から入団した時には、ヤクルト・村上、日本ハム・清宮とともに「高校BIG3」と呼ばれた。昨年セ・リーグ新人王を獲得した村上は、今季も全120試合で4番を務め、打率.307、28本塁打、86打点をマークしている。
飯田氏は「村上があれだけできたのだから、安田だってもっとできるはず」と檄を飛ばし、「この1年は良い経験になったと思うが、来年結果が出なかったら、『何のために4番を打たせたのか』という話になる。村上と比べて、安田に物足りない所があるとすれば、甘い球を絶対に逃さないという気迫、積極性でしょう」とエールを送った。
短期決戦を含め、チームの最前線に立って経験を貯め込んだ若武者。あとは一気に飛躍を遂げるだけだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)