「当たってでも塁に出る気持ちで」 ホークス周東が目指す日本シリーズでの役割

ソフトバンク・周東佑京【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・周東佑京【写真:藤浦一都】

「日本シリーズのプレイボールの1番打者は、その年で1人しかいない。特権を楽しもうと」

 ソフトバンクの周東佑京内野手が、19日の全体練習後に日本シリーズに向けての意気込みを語った。周東は昨年の日本シリーズでも代走や守備固めとして出場したが、スタメン出場すれば自身初となる。練習を終え、首筋に汗がにじむ中で報道陣に応じた周東は「意外と普段通りです」と心境を語り、「最後の力を振り絞って頑張りたいと思います」と意気込んだ。

 昨年も巨人との日本シリーズを経験した。「自分は何もできていない。牽制で飛び出したりして悪い面しかなかったので、良くも悪くもチームが勝てればそれでいいです。自分がどうこうよりも、まずはチームが勝てるように」。“チームファースト”の考え方で臨むつもりだ。そのために自身の役割を理解している。「何でもいいから塁に出ること。当たってでも塁に出る気持ちでいきます。それが一番求められていることですから」。

 周東は今季50盗塁でパ・リーグ盗塁王となったほか、13試合連続盗塁という“世界記録”も打ち立てた。当然、巨人側も周東の脚力を最大限に警戒してくるだろう。周東は「どんなに警戒されても周りの人がやってくれたらそれでいいです。現にCSで自分が打たなくてもチームは勝ったんで、大丈夫かなと思います」と笑った。最初の2戦は京セラドーム。「札幌(ドーム)と京セラが一番走りやすいです。足元が固いので加速がつきやすい」とその理由も明かした。

「初戦の初回が大事だと思います。CSでは力が入り過ぎていたので、シーズン中と変わらないメンタルでやりたいですね。日本シリーズのプレイボールの1番バッターって、その年で1人しかいないので、それを特権だと思って楽しもうと思います」

 ソフトバンクの打線の核が柳田悠岐であることは間違いないが、柳田の前にいかにチャンスを作るのか。そのために周東が担う役割は大きい。代走や守備要員とはいえ昨年も同じ舞台に立った経験は、きっと今年の日本シリーズで生かされることだろう。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY