先制被弾の3球連続スライダーはなぜ? 元捕手が指摘する巨人バッテリーの“落とし穴”

「栗原は捕手的な読みで、スライダーに大ヤマを張っていたのかも」

「この日の菅野に限らず、スライダーが2球続けて外れた後は、ストレートは狙われる気がして投げにくいものです。菅野が持っている球種の中では、ゴロになりやすいツーシームが有効だったと思うが、試合開始からあの場面まで、1球も投げていなかった。コースに投げきれるかどうかわからないツーシームよりはスライダーで、と考えたのではないか」

 また、栗原は今季、打撃を買われて外野か一塁手としての出場がほとんどだったが、登録は捕手。「栗原は捕手的な読みで、スライダーに大ヤマを張っていたのかもしれない」と野口氏。

 結局、栗原は4回にも150キロの内角速球を打ち返し、右翼線二塁打。6回には外角のフォークを左中間へ運ぶ2点二塁打。菅野のあらゆる球種をとらえ、第1戦のヒーローとなった。

 本人は明言していないものの、今オフにはポスティングシステムによるメジャー移籍も取り沙汰される菅野。24歳の新鋭の栗原へ、借りを返す機会は訪れるのだろうか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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