契約更改交渉とは一体なにを話すのか? 中日OBが語る交渉と査定の“中身”とは…
コロナ禍の球団経営とAクラス入りのチーム「それぞれの思いは痛いほど…」
「査定の結果を見て『もっとやったはずなのに』とか『意外と評価されてるな』とか選手によって受け取り方はさまざまだと思います。そこで浮かんだ疑問を球団代表と話して理解する感じですかね」
今季の中日は、今季8勝を挙げた福谷浩司投手や最優秀中継ぎのタイトルを獲得した福敬登投手らが相次ぎ保留。さらに、選手会は球団側の説明が不十分などとして抗議文を提出した。エース大野雄大投手の沢村賞受賞をはじめ、嬉しいニュースが続いた中での不穏な状況に、OBの友永氏も心を痛めている。
新型コロナウイルス感染拡大によって打撃を受ける球団側と、8年ぶりAクラス入りを果たした選手側。「それぞれの思いは痛いほど分かるし、選手も球団も一緒に強くなっていきたい気持ちは一緒のはずなんです。でも、こういう報道が出ると応援するファンにとっても少し残念な気持ちになると思います」。その上で友永氏は、あくまで契約交渉は「人と人」だと強調する。
「選手にとって年俸は大きなモチベーション。でも、たとえ金額自体は上がらなかったとしても、言い方ひとつで気持ちも変わってくるはず。選手が来季に向けてどうモチベーションを高められるかが契約更改だと思います。お互い納得することが一番ですし、別に保留の1回は何の問題もないかなと」
思わぬ形で注目を集めることになった中日。昨季まで現役としてプレーしていたOBとしては、球団が一体となって魅力あるチームになっていくことだけを願っている。
(小西亮 / Ryo Konishi)