鷹、若手8選手が契約更改 19年ドラ1佐藤は100万円減、2年目の奥村は現状維持

プロ初安打を本塁打で飾った九鬼は9月に手術「春季キャンプに照準」

・九鬼隆平(620万円→650万円)

 今季は7月にプロ初安打を初本塁打で飾ったが、9月3日に登録抹消。同30日に頸椎前方除圧固定術と自家骨移植を受け、復帰まで約6か月とされた。手術から2か月が過ぎ「経過は順調で、走ったりキャッチボールしたりもできている」と表情は明るく「春季キャンプに照準を合わせていきたい」と話した。日本シリーズ第4戦を現地で観戦し「より一層あそこでやりたいと思った」と、1軍定着への熱い思いを口にする。今季の1軍経験で「場慣れしたというか、これまでより自分の力が出せそう」と、自信を持ってプロ5年目の来季に臨んでいく。

・小林珠維(460万円→470万円)

 1年目の小林は3軍戦で36試合に出場し、2軍戦も2試合経験。「大きなケガなく1年やれて吸収できたものもたくさんある」とルーキーイヤーを振り返った。「プロの投手のスピードに追い付けなかった。スピードと正確性に慣れていきたい」と課題ははっきりと見えている。オフは北海道の帯広のジムに通ってパワーアップを図り、年明けからは筑後でトレーニングを続ける予定。「春のキャンプでいいアピールができるように。2軍でプレーしていずれは1軍に上がりたい」と2年目の抱負を語った。
 
・水谷瞬(500万円→520万円)

 2年目の水谷は3軍で打率.358の好成績を残し、2軍戦50試合に出場。打率.250ながら4本塁打を放った。「去年に比べれば成長できたと思う」としながらも「松田さんと牧原さんに言われたノルマ(2軍に定着して50安打、1軍でヒット1本)を全然達成できず、納得できないシーズンだった」と反省。来季はメンタル面での成長を含めて、さらなる飛躍を目指す。「まずは2軍の成績の倍増を目指して、今年は3軍に近い2軍だったが来季は1軍に近い2軍でいたい。もちろん、1軍昇格も目指していく」と力強く語った。

・谷川原健太(600万円→630万円)

 6年目の谷川原は2軍戦70試合に出場。捕手だけでなく、外野の3ポジションと二塁も守り、3軍では遊撃も経験したという。「自分にとっては可能性が広がるとプラスに考えてやってきた」とし、今年ブレークした栗原陵矢は「いい手本として負けないようにやっていきたい」と語る。オフは昨年同様、柳田悠岐の自主トレに参加予定。来季は「打率3割を目標に、二塁打や三塁打を増やしたい。盗塁も20個以上はしたい」と“長打が打てて、どこでも守れて、いっぱい走れる”マルチすぎる捕手を目指していく。

・増田珠(660万円→660万円)

 増田は昨年11月に右手首手術を受け、8月の3軍戦で実戦に復帰。その後、2軍戦8試合に出場して打率.333を記録した。「(復帰した)序盤はいい状態ではなかったが、(11月の)フェニックス・リーグの頃にはいい感じで打つことができた」と完全復活に手応えを感じている。その自信の後押しになったのが、長谷川勇也からの突然の電話だった。「日本シリーズの最中にもかかわらず、フェニックスでの僕の打撃を見ていただいて『この感じでいいからボールとの距離や間合いを固めていければいい』と言っていただいた」と増田。来季は「1年間ケガせず、1軍で初安打を打てるように頑張りたい」と意気込みを口にした。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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