「金額や条件面ではない」長谷川勇也がFA権を行使せずに鷹残留を決めた胸の内

会見に臨んだソフトバンク・長谷川勇也【写真:代表撮影】
会見に臨んだソフトバンク・長谷川勇也【写真:代表撮影】

「いい条件で契約してもらえるかもしれない。でも、それは違う」

 ソフトバンクの長谷川勇也外野手が16日、本拠地PayPayドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行い、1000万円ダウンの年俸7000万円で来季の契約にサインした。交渉後の会見ではFA権を行使せずにソフトバンク残留を決めた胸中を語った。(金額は推定)

 取得した海外FA権を行使することも検討していた長谷川。この日も「行使するか本当に迷った」「他球団の評価も聞きたいなと思った」と率直な胸の内を明かした長谷川。ただ、導き出した結論は権利を行使せずに残留。この決断に安堵したファンも多いだろう。

 新たに結んだ契約は1000万円ダウンの年俸7000万円。FA権を持つ選手やFA権取得を間近に控える選手とは複数年契約を結ぶことも多いが、長谷川とは単年契約だった。他球団への移籍を考えれば、より好条件もあり得たはず。その中で残留を決めたのは、長谷川なりの考えがあった。

「他に行って出場機会が増えるかもしれないですし、いい条件で契約してもらえるかもしれない。でも、それは違うな、と自分の中で思った。自分らしくないな、と」

 条件面は長谷川自身にとっては“二の次”。重要だったのはどこでプレーするか、どれだけ高いレベルで己を磨けるか。それが“福岡愛”“ホークス愛”を貫く決断に繋がったのだろう。

 実際、残留するにあたり、球団との交渉で「金額に関しての話はほぼないです」とキッパリ。「(条件で)望むこともないし、金額に至った経緯も聞いていない」とも明かし「他球団の評価も聞きたいな、とも思ったんですけど、ホークスでお世話になるのは、そう言ったところでの判断じゃない。金額とか条件面での判断でホークスに残るのではない」と言い切った。

 日本シリーズで見せた“魂のヘッドスライディング”は記憶に新しい。ホークスが誇る“漢・長谷川”。来季もまたソフトバンクの一員として躍動してくれるだろう。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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