目標叶えた独立Lから1年でのプロ入り 西武ドラ7右腕が貫く投球スタイルとは?

西武・上間永遠【写真提供:埼玉西武ライオンズ】
西武・上間永遠【写真提供:埼玉西武ライオンズ】

「キャッチャーと合わない時は、自分が首を振って投げたい球を投げています」

「高校生の頃は多少コースが甘くても大丈夫だろうという気持ちがありましたが、徳島ではちょっと甘く入ると打たれてしまい、高校までとは違いました。どの球種でもストライクが取れるという自分の自信があるところは変えず、1球1球を大切にしようと思いました」

 140キロ後半の直球と精度の良い変化球に加え、気持ちを表に出さず、どんな状況でも淡々と投球を続けるマウンド度胸で、昨年8月に行われた巨人3軍との交流戦では6回10奪三振無失点と好投し、集まったスカウト陣にアピール。さらに防御率1.40で最優秀防御率のタイトルを獲得した。そして目標としていた最短1年で西武からドラフト7位指名を勝ち取った。

「肘の怪我もあって、正直呼ばれるか不安でずっとドキドキしながら見ていました。育成でも指名があればと思っていたので、自分ではまさかの支配下でした。ほっとしました」

 今シーズンは2軍で9試合に登板。1軍での登板機会はなかったが、NPBのマウンドでも自分のスタイルを貫いている。

「理由はないのですが、投げていると次の球が頭にぱっと出てくる。バッターのタイミングや様子を見て『次の球はこれ』っていうのが勝手に出てくるんです。キャッチャーと合わない時は、自分が首を振って投げたい球を投げています。自分で決めた球で打たれるなら、相手のバッターが上だったと思える。中途半端な気持ちは嫌なんです」

 ルーキーイヤーを終え、1年間戦っていく体力と身体の強さをつけることが大事だと感じたという。そして「上間なら大丈夫だろうと思ってもらえる、チームを支えられるピッチャーになりたい」と目標を掲げた。度胸満点の19歳が、今後どんな成長を遂げるのか。楽しみだ。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY