人気番組「戦力外通告」の出演選手はどう選ぶ? 元左腕と担当Dが明かす交渉の裏側
八木さんの気さくな人柄に助けられ撮影は順調…中日との契約勝ち取る
根本さんは、依頼した翌日にすぐ関西に飛んで待機。オリックス球団を通じて了承の連絡をもらうや、球場で練習する八木さんのもとを訪れて挨拶して誠意を見せた。その風貌から「めっちゃ怖い人なんだろうな」と覚悟していたというが、拍子抜けするほどの気さくな人柄に助けられ、撮影は順調に進行。関係性としては出演者と撮影者だが、ほどなくしてビジネスを超越した“絆”に。戦力外通告から12日後に開催された12球団合同トライアウトで八木さんは好投し、中日との契約を勝ち取った。
6年たった今でも連絡を取り合う2人。今年の放送(29日午後11時10分~午前0時40分)を前に、数年ぶりに再会する特別企画が実現した。根本さんがディレクターを務め、八木さんが撮影時の思いや裏話を回顧。タレントの上田まりえさんとの対談形式で、23日からTBSの公式YouTubeチャンネルで公開が始まった。
当時の映像を見ながら、八木さんはしみじみと感謝する。「ネモ(根本)さんだったから。僕の人生を凝縮して作ってくれた最高の作品だと思います」。プロ野球人生の分岐点をありありと映し出す映像の裏には、強固な信頼関係があった。