「160キロを出せるように…」 鷹・武田が語る右肘手術からの復活への思い

会見に臨んだソフトバンク・武田翔太【写真:代表撮影】
会見に臨んだソフトバンク・武田翔太【写真:代表撮影】

2000万円ダウンの年俸6000万円でサイン「何もできない不甲斐ない1年」

 ソフトバンク・武田翔太投手が25日、PayPayドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行い、減額制限25%、2000万円ダウンとなる年俸6000万円でサインした。来季の復活にかける思いを淡々を語った。(金額は推定)

 武田は昨年のオフに右肘のクリーニング手術を行い、今季は2軍スタート。8月28日に1軍に上がり、同日の日本ハム戦で7回1失点の好投を見せ、362日ぶりの白星を挙げた。続く9月5日のロッテ戦では打球が胸部分を直撃するアクシデントに見舞われたが、同12日の西武戦で2勝目を挙げた。しかし、その後は連敗。9月30日の楽天戦では1回0/3を7失点という自己最短のKO劇も味わった。武田は「何もできない不甲斐ない1年だった」と振り返り「(勝利した)最初の試合も自分では納得いくボールではなかった」とした。

 気持ちはすでに2021年に向いている。「去年肘の手術をして、今年の最初の目標は肘を治すことと試合に出ることがメインだった。今は状態もいいし慣れてきているので、もう一段階ステージを上げていきたい」と武田。「そのために今かかっている体の制限を1個ずつなくしていくこと。そのうえでスピードを上げるために下半身であったり、肩周り、肘周りを作っていきたい。すでにCSの頃から取り組んでいますが、相当地味なトレーニングですよ」と明かした。

 自主トレは初めて単独で行う予定。「気を使わずに、自分自身に集中してやれる。ここから下がるのか上がるのか、分岐点の1年になると思うので、自分自身にハッパをかけてやりたい」と、来季にかける強い思いを吐露した。来季の目標については「一番はチームの力になること。その中で自分自身が納得して良いシーズンを過ごせるようにしたい」としたが、すでに始めているトレーニングを積み重ね「2、3年かけて(球速)160キロ、常時に155キロを出せるようになることが目標」という。「キャンプ初日からブルペンに入りたい」と語る武田が、独りぼっちの自主トレでどのような仕上がりを見せてくれるのか。宮崎キャンプでしっかりと確認してみたい。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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