闘将・星野仙一監督、無敗・田中将大で悲願の日本一 楽天が歩んだ歴史を振り返る

巨人との日本シリーズで繰り広げた球史に残る熱戦

 日本シリーズではセ・リーグの覇者・巨人を相手に球史に残る熱戦を展開。3勝2敗と日本一に大手をかけて臨んだ第6戦はレギュラーシーズン無敗の田中が先発登板。しかしここで田中は160球の力投を見せるも、巨人打線に打ちこまれ、勝負は第7戦までもつれることに。

 そして迎えた最終第7戦。先発・美馬学投手が上々の立ち上がりを披露すると、打線は牧田明久外野手の本塁打などで3点のリードを得る。そして最終9回表、星野監督がマウンドに送り出したのは前日9回160球の熱投を見せた田中だった。

 登場曲「あとひとつ」の大合唱を背に、マウンドに上がったシーンは、今でも鮮明に脳裏に焼きついている方も多いだろう。田中は走者を背負うも、最後は武器であるスプリットで矢野謙次外野手を三振に抑え、見事日本一に輝いた。この瞬間、仙台の夜空には勝利の象徴である白のジェット風船が舞った。

 優勝監督インタビューで星野仙一監督は「あの大震災で苦労なさっている皆さんを見ると、日本一になってみんなを癒してあげたい、それしかないと信じてこの3年間戦ってきました」と東日本大震災で傷ついた方々に向けて力強い言葉を残した。この優勝は東北を、そして日本中を勇気付けるものになったに違いない。

 2013年、エースとして大活躍した田中は開幕から負けなしの24連勝をマークし、日本記録を樹立。満票で最優秀選手(MVP)を獲得すると、最優秀防御率、最多勝、最高勝率に加え、沢村賞にも輝いた。そしてルーキー・則本は球団新人記録の15勝をマークし、新人王を獲得。銀次内野手も無冠ながら打率.317をマークするなど大きな存在感を示した。

 創設当初の苦しいチーム状況から9年。悲願の初優勝、日本一を成し遂げ、地元の人々から愛されるチームへと成長した楽天。東北に大きな夢と感動を与えてくれた闘将・星野仙一さんが2018年1月4日に亡くなった際には、楽天生命パーク宮城に設けられた献花台に多くのファンが花を手向けた。

 第4回では、日本一達成後の戦績や、本拠地・楽天生命パーク宮城の象徴ともいえる観覧車を筆頭に展開されるボールパークについて触れていく。

(「パ・リーグ インサイト」後藤万結子)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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