夫を翻意させた妻の一言 「戦力外通告」の出演交渉は“1割の可能性”から始まる

一度は断られたが後日に連絡、「話を聞いてもいい」その訳は……

「球団スタッフを通して『お断りしてください』と連絡を受けたケースで、それが覆ったこともあります。自分たちは出演交渉が失敗したと思っていたんですが、後日、『話を聞いてもいいです』と言って来てくれた選手もこれまでにいました」

 その選手によると、自宅で家族に番組のオファーがあり、断ったという話をしたところ、夫人から考え直すように諭されたという。

「奥様がせっかくオファーをくれたのに話すら聞かないというのは失礼なんじゃないかと言ってくれたそうです。そこから交渉の席を設けていただいて、出演がOKになりました。その方は夫がこれまで多くのファンに支えてもらってきて今があるのに、そういう人たちに対して、最後まで頑張っている姿を見せるべきなんじゃないかとお話しされていました」

 その言葉に番組スタッフは感謝し、心を震わせた。同時にその選手が現役復帰を目指して挑戦する姿をしっかりと見届けようと、カメラを回したという。

 選手だけでなく、家族の存在がより男たちの生き様を色濃いものとする。今年も元巨人・田原誠次投手、元DeNAの濱矢廣大投手、元ソフトバンクの田城飛翔外野手の3人が出演する。きっと彼らの人生においても、いつか人生を振り返った時、貴重な財産として、この映像は残っていくだろう。諦めない姿を届け、見てくれた全ての人々への活力となるような作品をこれからも残していく。

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

RECOMMEND