日本ハムの今季を振り返る 有原&上沢ら先発陣が奮闘も、中継ぎ陣に課題【投手編】

ついに花開いた杉浦稔大、来季はブルペン起用も?

 この3人に続いたのが杉浦稔大投手。キャリアハイの7勝を挙げ、防御率も3.13の高水準で飛躍のシーズンとなった。昨季までは100球以下かつ間隔を空けての登板が続いていたが、今季は中6日での登板を解禁。7月30日には7回1/3、111球を投じるなどローテーションの一角として成長した姿を見せた。夏場以降は少し調子を落とすと、シーズン終盤はブルペン要因として帯同。4試合4イニングを無失点で抑え、最終戦ではプロ初セーブもマークし、クローザー適正をのぞかせた。来季以降、杉浦の起用法はどうなるのか。道産子右腕の今後に注目が集まる。

 今季も独特な役回りでチームに貢献したのが加藤貴之投手だ。28試合に登板し、先発したのが7試合。最長イニングは5回だったが、ショートスターター、あるいは、ロングリリーフとしてコンスタントに2~3イニングを消化し、58回で4勝2敗、防御率3.26の好成績を残した。加藤投手にとっては「天職」ともいえるフル回転の立ち回りには、来季以降も期待ができそうだ。

 痛かったのが実績のある外国人投手2人が本来の調子でシーズンを戦えなかったことだ。来日3年目のマルティネス投手は、昨季故障で1軍登板なし。今季はリベンジを誓ったが、17試合でわずか2勝止まり。シーズン途中の9月には、チーム事情から抑えを任される時期もあったものの、本調子とはほど遠い内容だった。同じく3年目のロドリゲス投手は、昨季主にショートスターター後の2番手として貴重な役割を果たし、6勝を挙げたものの、今季は開幕直前の6月に左肘を手術。1軍に復帰したのは10月下旬と、なかなかチームに貢献できなかった。

ブルペン陣が成績低下、守護神候補の不調と離脱

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