リーグ最多32度の逆転負けを喫した楽天 今季の成果と課題を振り返る【野手編】

1年目でリードオフマン…「コブクロ」コンビに期待

 球団史上初となるドラフト1位「内野手」として入団した小深田は、即戦力として期待された通りの働きを見せた。6月30日のロッテ戦でプロ初安打を放つと、その後は徐々にスタメン起用が増え、苦しみながらも7月下旬に打率を2割台に乗せる。そこからは調子を上げていき、終盤には「1番・遊撃手」として固定された。

 最終的には112試合に出場し、打率.288。チームの規定打席到達者としては、鈴木大に次ぐ2番目の高打率で、リーグでも堂々6位という結果を残したことは、大きな自信となるはずだ。しかし、それだけに来季からの期待は当然大きくなり、他球団からのマークも厳しくなるだろう。楽天は田中和や辰己など、早いうちにポテンシャルを発揮した後、壁にぶつかる若手野手が多い。今季の良い感覚のまま、「2年目のジンクス」を打ち破ってほしい。

 また、智弁学園和歌山高校出身のドラフト2位・黒川史陽内野手も、今季1軍デビューを果たした。二塁を本職とし、鋭いスイングでプロ初安打も記録。小深田と並んで「コブクロ」コンビとして注目を集めつつあり、次世代の若鷲二遊間誕生なるか、要注目だ。

 今季の楽天は、若手外野手が熾烈な出場争いを繰り広げたシーズンでもあった。開幕スタメンの座をつかんだのは、昨季ルーキーながら124試合に出場し、高い守備力と勝負強い打撃で首脳陣に猛アピールした辰己。今季20代の外野手の中では最多の104試合に出場し、本塁打も昨年の2倍となる8本を放つなど、長打力の成長を見せた。しかし、終盤は代走や守備固めでの出番が多かった。打率.223、出塁率.286は辰己の実力からすると物足りない。来季は「率」も残してスタメン奪取なるか。

 予想外に遅れをとったのは、2018年に新人王を獲得した田中和だ。昨季は怪我の影響もあり、59試合の出場にとどまった。今季はフルシーズンの活躍を目指したが、開幕からファームでの調整が続き、今季初出場は8月4日のソフトバンク戦だった。しかし、そこからはチームの勝利に大きく貢献する活躍を見せる。外野手の中では島内、ロメロに次ぐ61安打を記録。また、得意の守備でも守備率.992をマークするなど、攻守にわたって存在感は示した。来季は開幕からの活躍を期待したい。

 また、主にシーズン終盤に猛アピールに成功したのは小郷裕哉外野手。序盤は守備固めでの出番が多かったが、打撃で結果を残すとスタメン出場も増え、10月28日、29日の西武戦では、日をまたいで2打席連続本塁打を記録。規定打席には届かないものの、長打率.438は50試合以上出場したチームの野手の中で4位の成績だった。今季は勝敗に関わる場面で失策を喫するなど、守備面の課題も残っただけに、今オフでは課題を克服しつつ、打撃を伸ばして出場機会をさらに増やしていきたい。

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