4番打者集結の90年代巨人は「怖くなかった」 燕V戦士が語る重量打線の“欠点”

野球の妙を感じさせる過去「走る人、送る人、返す人がいて役割がちゃんとしていないと」

 その理由として「走る人、送る人、返す人がいて役割がちゃんとしていないと。ただ打つだけじゃピッチャーもラク。足が速い人がいるとピッチャーも気になる。走らないとピッチャーはそのまま投げられる」と語る。

 この年は故障により3勝止まりだったものの、1990年代前半にヤクルトの柱として活躍した川崎氏は“投手心理”をこう語る。「神経を使うことが減りますよね。走ってくる心配がないわけなんで自分のペースで投げれば良い」と、走者に気を配らなくて済む分、打者に集中できるのだという。

 また、同氏は「投手は足が速い走者が出ると、まずはこっち(走者)に気を取られる。打者にも集中しないといけない。分散しちゃうんですよ。走ってこないなら、打者に集中すればいい。バントもしないし、考え事が少なくて済む」とも語っている。

 実際、この1995年、ヤクルトは巨人に対して17勝9敗と大きく勝ち越した。4番を打つような強打者ばかりが並ぶ打線。一見すると、相手に脅威を与えそうなものだが、真実は異なるよう。この年のヤクルトと巨人にはそうした“野球の妙”があったようだ。

(Full-Count編集部)

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