前鷹ムーア、フィリーズ移籍はNPB120試合制のおかげ? 米指摘「イニング数が重要」

前ソフトバンクのマット・ムーア【写真:荒川祐史】
前ソフトバンクのマット・ムーア【写真:荒川祐史】

フィリーズは先発左腕不足「うまくいけば中4日、悪くても複数イニングを投げるリリーフ」

 昨シーズン、ソフトバンクで6勝をマークしたマット・ムーア投手がフィリーズと契約合意した。2019年以来、2年ぶりにメジャー復帰を果たすことになった理由を米メディア「ジ・アスレチック」は「日本でのイニング」が重要な要素となったことを伝えている。

 ムーアは2007年のMLBドラフトでデビルレイズ(現レイズ)から8巡目指名を受けて入団。2011年にメジャーデビューを果たすと、2013年にはキャリアハイの17勝をマークしたが、その後はジャイアンツ、レンジャーズ、タイガースと渡り歩き目立った結果を残すことができなかった。

 そんな中、2019年オフにソフトバンクと1年契約。昨季は13試合登板で6勝3敗、防御率2.65をマークし、日本シリーズでも7回無失点の好投を見せチームの4年連続日本一に貢献した。

 メジャーリーグは新型コロナウイルスの影響もあり60試合の短縮シーズンとなったが、日本は120試合を消化することに成功。多くの登板機会を得て結果を残したムーアは再びメジャー球団の目に止まったようで「ムーアが重ねたイニング数は契約を進めるにあたって重要だった。フィリーズは2021年、イニング(を稼げる投手)を必要としている」と指摘。

 今季メジャーで最もイニング数を稼いだ投手はレンジャーズのランス・リンの84回。ムーアは日本シリーズの登板を入れると85イニングを投げており「MLBのどの投手よりも多くのイニングを投げた。それが彼をまた価値のある存在にした」と、評価された点を伝えている。

 近年ではカージナルスのマイコラス(元巨人)、ブルージェイズのドリス(元阪神)など日本球界を経て再びメジャーに復帰した投手が活躍している。フィリーズは昨季、先発左腕が登板したのは0試合という点も合致し「先発ローテを争うことになり、うまくいけば中4日で登板し、悪くても複数イニングを投げるリリーフとして試合中盤を任せることができる」と大きな期待が寄せられているようだ。

(Full-Count編集部)

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