落合氏加入で変更の噂、後輩・中田翔…元日ハム・田中幸雄氏が語る背番号「6」への思い

引退した翌年からは中田翔が番号を受け継ぐ

 引退の翌年から背番号6を引き継いだ中田のことは、ずっと気にかけている。「入ってきた頃から、この子は放っておいてもいずれすごい選手になるだろうなと思っていました。自分と比べても彼の方が成績も素晴らしいですし、よく後継者とか言いますけど、そういう風に自分では全く思っていません。実際に申し分のない活躍ですし、ファイターズの6番は中田翔。僕らは忘れられていく人間なので」。そう語るミスター・ファイターズの顔には、意外にも寂しそうな表情はなかった。

 歴史には積み重ねがあり、時の流れには逆らえないことを知っている。「僕の前には柏原さんという素晴らしい人がいたじゃないですか。中田君だって、いずれ引退して年月が経って次の6番の選手が活躍したら、僕と同じような立場になると思います。寂しいというより、それが現実。自分が昔付けていたんだぞ、みたいな自慢をしてもしょうがない。時の流れに身を任せています」と言って穏やかに笑う。名球会入りするほどの実績を持ちながら、謙虚で控えめな田中氏らしい考え方だ。

 現在6番を背負う中田は今季プロ14年目を迎える。日本ハムの4番としてチームをけん引する後輩に田中氏は「30歳を越えて、30半ばくらいになると体力的に少し落ちてくるんですけど、そこをどう乗り切っていけるのか。少しでも長く中田翔の6番を見ていたいですね」とエールを送った。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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