大谷翔平は「お金や契約が重要ではない」 前例のない二刀流交渉で求めたモノとは

エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

年俸調停を回避して2年8億9400万円で決着、大谷代理人「彼は(プレーすること以外)他に何も欲していなかった」

 エンゼルスは8日(日本時間9日)、大谷翔平投手と2年850万ドル(約8億9400万円)で合意したと発表した。19日(同20日)に予定されていた年俸調停の公聴会を回避し、21年年俸は300万ドル(約3億1560万円)、22年年俸は550万ドル(約5億7860万円)に決まった。大谷の代理人を務めるネズ・バレロ氏が開いた報道陣のオンライン会見では、大谷の変わらぬ価値観や人間性がにじみ出るものとなった。【小谷真弥】
 
 メジャーでは前例のない二刀流選手の査定。当初、大谷側は330万ドル(約3億4700万円)を希望したのに対し、球団側は250万ドル(約2億6300万円)を提示。両者には80万ドル(約8500万円)の開きがあった。19日に予定されていた公聴会では両者が主張し、基本的には球団側が選手の希望額に対して反論する場だ。バレロ代理人は会見中に公聴会行きを望んでいなかったと明言。さらに、今回の二刀流交渉で求めていたことを打ち明けた。

「ショウヘイは喜んでいた。我々としては公聴会を避けようとしていた。公聴会では(選手側と球団側の)双方が少し責め立てることになるので。次の2年間について心配する必要がなくなり、プレーに専念できる。だから喜んでいるのだと私は思っている。(野球以外は)他に何も欲していなかった」

「ショウヘイはたくさんのことをできる能力がある。我々としては選手に安心してもらいたい。お金や契約だけがいつも重要というわけではない。伸び伸びとプレーして、我々が知っている通りのパフォーマンスをすることが重要になる。それが非常に重要な要素だった」

 交渉は代理人に任せているとはいえ、二刀流復活を目指す今季へ“雑音”となりかねなかった公聴会を回避。さらに「全てを考慮し、徹底的に話し合った」(バレロ代理人)という数週間の交渉で、投手なら勝利数、打者なら本塁打というように表向きの成績に表れにくい二刀流選手の“価値”を下げることも防いだのではないだろうか。会見の終盤。バレロ代理人は二刀流復活がかかる大谷の思いを代弁した。

「二刀流選手としてのショウヘイを信じている。投打両方で成功することができると、私には分かる。非常に特別でエリートクラスの球を投げる。そして同じくらい打者としても優れている。打撃、パワー、走力がその理由だ。だから私は彼の二刀流(をする能力)を信じているし、ショウヘイ自身も同じだと思う。そしてエンゼルスもショウヘイなら二刀流選手としてプレーできると信じている。我々(大谷、バレロ氏、エンゼルス)全員が同じ考えだと思う」

 昨季序盤に右前腕を負傷し、シーズンオフは投手のリハビリを行ってきた。心身ともにスッキリさせ、2021年シーズンに臨むこととなりそうだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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